170:アーク・ロイヤル[saga]
2016/03/03(木) 20:37:38.18 ID:DZqLWh5x0
『月刊MEHYO』と『週刊MEHYO』の購読層は微妙に異なる。
流行の髪型やファッションを多く取り上げる月刊MEHYOに対して、週刊MEHYOは読者の体験談やハウツーが紙面の多くを占めている。
何のかって?そりゃおめぇナニだよ。
その他に「妙高姉さんの恋愛相談」も人気コラムシリーズだ。
朝潮は常連の投稿者で、ポイントを貯めると抽選で当たる中破時の妙高姉さん(通称:ブッ飛び妙高さん)のストラップも持っている。
しかし、今回それは特に重要な情報ではないため、これ以上の説明は省略することとする。
撫でられる提督の手の感触と提督から香るバニラの匂いをまずは全力で堪能しようと、摩耶の事を八割方脳内から弾き出し朝潮はウットリする。バニラエッセンスの香りではない、提督が好んで吸う煙草の香りだ。
「これはいよいよ決まりかしらねぇ」
クッキーを摘まみあげながら提督がポツリと零す。
「どういうことでしょうか提督?」
「このクッキー、美味しかったでしょう?」
「ええ、私の好みにストライクだったもの。うん、美味しいです」
「…貴女さっきから食べ過ぎよ?この前ウエストが気になるって…」
「ちょ、提督の前で言わないでよ高雄ちゃ〜ん!」
「流石妹ってところかしら。これはね、摩耶ちゃんが作ったのよ」
思わぬ答えに姉妹は目を丸くする。
提督の香りを存分に吸ったところで、朝潮は軽い賢者タイムに入っている。
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