過去ログ - どうにも、比企谷八幡は彼女のお願いに弱い
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◆.XibMUKIvI
[saga]
2016/01/11(月) 18:16:17.94 ID:Pi11uMdl0
その位置のまま、由比ヶ浜はぽそりと耳元へ呟くとすいっと俺から離れた。
「……マジで?」
「うんうん。どうかな?」
「どうかな?っていうか……雪ノ下が了承するかわかんねーぞ」
「その時はその時だよ」
手を後ろに組んで由比ヶ浜はくるりと回った。昇降口の外の景色を見ながら由比ヶ浜は呟く。
「……お願い、できないかな?」
ともすれば強風にかき消されてしまいそうな声音だった。たまらず頭を掻く。
こうやってされたお願いを無碍に出来ないのを、こいつは知っているのだろうか?
「わかった。とりあえず提案はする。その先はわからん」
「……うん。それでこそヒッキーだ」
俺の言葉を受けて、背を向けていた彼女がくるりと回った。
「ありがと」
振り返った由比ヶ浜は、寂しげに微笑んだ。
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