過去ログ - どうにも、比企谷八幡は彼女のお願いに弱い
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8: ◆.XibMUKIvI[saga]
2016/01/11(月) 18:09:24.47 ID:Pi11uMdl0

「心配無用よ。それに、ご家族だってあなたの帰りが遅くて心配するでしょう。だから……私は大丈夫」

そう言って、窓の外の冬枯れを見つめる。
雪ノ下にだって家族はいる。けれど、待つ人間はいない。
俺たちの年代でひとり暮らしをしている人間がどれほどいるだろう。その苦労も、抱えた何かも、なにひとつ推し量ることが出来ずにいた。
何かを察したのか、雪ノ下はこちらを見てふるふると首を振って苦笑を浮かべる。

「家に帰れないことはないでしょうし、本当に気にしないで。また明日会いましょう」

「……ま、そうだな。それに、もしかしたら平塚先生に言えば車で送っていってもらえるかもしれないしな」

「そうね。最悪の場合お願いしようかしら?」

「そうしろ。喜んで乗せてくれるぞ」

言外にわかってやれと滲ませると、由比ヶ浜も不承不承といったように頷く。

「むむむ、なんかいまいち納得できないけど……わかった」



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