過去ログ - 貴音「あいすくりぃむ・しんどろぉむ」
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以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
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2016/01/14(木) 01:33:04.68 ID:1diUY5Sq0
意図せず寂しい雰囲気になってしまったところで、千早はそろそろ行かなくちゃ、と言って会計を済ませに向かいました。私もペットボトルのお茶と軽めのお菓子を買い、会計に向かいます。千早との去り際、「もしどうしても会いたくなったのなら、多少強い言葉でも『今すぐ、会いたい』と誘ってみるのもいいかもしれませんね」との言葉。やはり、わかる人には見透かされるものですね……帰り際、空を見上げると、変わらず太陽はそこに輝いていました。
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2016/01/14(木) 01:34:05.78 ID:1diUY5Sq0
七月中旬
あれからさらに10日ほどが経ち、少し765プロにも余裕が出てきました。今日は久しぶりに響とともに街へと出ます。
響「こうやって貴音とお出かけするのも久しぶりだなー」
以下略
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2016/01/14(木) 01:37:04.46 ID:1diUY5Sq0
……また嘘をついてしまいました。実際は、響と会えないのはとても辛かったのに。響の前では、どうにも自分のことを強く、しっかりしているように見せたくなってしまいます。
響「ふぅ……それにしても、あっついなぁ」
貴音「この時期に散歩は失敗でしたね……」
以下略
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2016/01/14(木) 01:39:11.74 ID:1diUY5Sq0
響「ふぅ……いやー生き返るなー!」
貴音「四季折々の良さがあるのはわかっていますが、どうしてもこの時期は気が滅入ってしまいますね……」
響「こっちに上京してからの初めての夏はこんなに暑く感じなかったのになぁ……これが温暖化ってやつかー?」
以下略
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2016/01/14(木) 01:40:12.88 ID:1diUY5Sq0
貴音「あの方も、異常な765プロへの敵対心がなければ優秀な方なのでしょうけどね……」
響「結局、自分たちもそれに嫌気がさして961プロやめちゃったわけだしね」
貴音「そして、路頭に迷った私たちを拾ってくれたのが他ならぬ765プロとは……皮肉なものです」
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2016/01/14(木) 01:40:54.74 ID:1diUY5Sq0
貴音「おっと、すみません、少し考え事をしていました」
響「もう!せっかく一緒にいるんだから、考え事なんかしないで、ちゃんと自分を見てくれないと困るぞ!」
胸がドキッとします。響はたまに思わせぶりなことを言う。本人は無意識なのでしょうが……
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2016/01/14(木) 01:42:02.01 ID:1diUY5Sq0
……まさか、響のことを考えるあまり、プロデューサーにまでも心配されているとは。申し訳ない気持ちでいっぱいになります。
響「絶対だぞ!あ、そういえば、プロデューサーといえば。前さ、動物の番組にでたんだけど、スタジオに登場した犬が急に暴れ出しちゃってさ。たぶん慣れない環境へのストレスだったんだろうけど、自分が咄嗟に前に出て宥めたんだ。そしたら後でプロデューサーが、『咄嗟に行動して動物を宥めたんだって?すごいな、番組のプロデューサーも響ちゃんがいて助かったって言ってたぞ』って言って褒めてくれたんだ!えへへ〜嬉しかったなぁ」
っ。
以下略
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2016/01/14(木) 01:42:40.07 ID:1diUY5Sq0
……私は、プロデューサーのことを話す響の笑顔を、見ていることに耐えられませんでした。なぜなら、その笑顔はいつもの、春のような暖かい笑顔ではなかったから。
最近気づいたのですが、どうやら響は、プロデューサーに恋心を抱き始めているようです。気づいている人間は、おそらく響自身も含めて、存在しないでしょう。ですが、私にはわかってしまった。なぜなら、
プロデューサーのことを話す響の笑顔は
暖かい春の太陽などではなく
熱く情熱的な、真夏の太陽でしたから。
以下略
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2016/01/14(木) 01:43:14.51 ID:1diUY5Sq0
御手洗いから戻った私は、プロデューサーのことを楽しそうに話す響に、微妙な気持ちで相槌を打っていました。喫茶店を出て、響に夕飯はどうするか、と聞かれ、夕方から用事がある、と言って別れました。響は残念そうでしたが。
帰り際、ふと、街角のレコードショップのウインドウを見ると、そこには響の映像が映っていました。彼女は仕事でもつくり笑いなどすることはなく、いつも自然体で……
画面に映る響の笑顔はどうしようもなく今の私を揺さぶります。ああ、あの笑顔を私だけのものにできたらいいのに。画面に映る響の姿は、いままで私が共に過ごしてきた響となんら変わりがないというのに。どうしてでしょう、彼女がずっと遠くにいる気になるのは。
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2016/01/14(木) 01:44:01.85 ID:1diUY5Sq0
夕空を見上げると、太陽と、月がありました。太陽は今から落ちようというのに未だ燦々と光輝いているのに対して、これから上る月は太陽の光に負け、薄っすらと輪郭のみを残しています。ごぉぉっ、と音がして、太陽と月の間を、飛行機が白い白線を引きながら真っ二つに割っていくのを見て、私の恋心が、はっきりと否定された気がしました。
夏はまだまだ半ばです。
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