11:名無しNIPPER[saga]
2016/01/20(水) 22:38:44.48 ID:dk78gRdd0
和「咲さん!」
大声で名を呼ばれた彼女に驚いた様子はない。
呆れたように、ほっとしたように、目を細めて言う。
咲「ずいぶん遅かったね」
どういう意味かは後で聞こう。
今はあんな小さな墓などには収まりそうもないと気付かされたこの気持ちを。
埋めたって燃え続け、やがてまた姿を現すだろう自分の想いを、ただ聞いて欲しい。
彼女の真っ直ぐな瞳に映る自分の姿が見える距離まで、あと数歩。
もう何年も堪えて来たというのに、その数歩が怖ろしい程もどかしかった。
足を大きく動かす。
あと、一歩。
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