過去ログ - 雪歩「ロス:タイム:ライフ」
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1:名無しNIPPER[sage]
2016/01/24(日) 03:14:28.57 ID:V2pk0J3IO

   "たら・れば”はやめた。
   時間は前にしか進んでいかないから。

   ―― 元日本代表 小倉隆史

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2:名無しNIPPER[sage]
2016/01/24(日) 03:20:29.08 ID:zYKa0deJO
このシリーズ好きだよ


3:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 03:25:47.91 ID:V2pk0J3IO
『寒波の影響により、午後からは都心部でも雪が……』

タクシーのラジオから流れる声に耳を傾けながら、窓越しに外を見ました
午前8時すぎの空には雲一つ無くて、運転手さんは

以下略



4:書き溜め無しなので時間かかります[saga]
2016/01/24(日) 03:35:33.33 ID:V2pk0J3IO
撮影スタジオに着くと、腕時計は8時40分
運転手さんから領収証を受け取っていると、先に到着していたプロデューサーから声をかけられました

「おはよう、雪歩。寒いな」

以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 03:46:30.48 ID:V2pk0J3IO
「雪歩がアイドル!?大丈夫なの?スタッフの人とか、男ばっかなんでしょ?」

―私、アイドルになるんだぁ

私からそう言われたお友達は、みんな同じような反応をしてました
以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 04:02:22.49 ID:V2pk0J3IO
「お疲れ様でしたぁ」

今日のお仕事は、お茶のポスター用の写真撮影でした

「静岡の高名なお茶農家である落合さんが厳選した茶葉だけを使ったマテ茶」
以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 04:03:53.38 ID:V2pk0J3IO


   人生の無駄を精算する、生涯最後の一時
   ――それが、ロス:タイム:ライフ 



8:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 20:15:48.25 ID:V2pk0J3IO
高校生活もあと少し
受験を終え、春からは大学に通うことになりました

お仕事との両立は難しいかもしれないけど、自分で選んだことだから……
だから、頑張れる気がします
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 20:29:08.46 ID:V2pk0J3IO
「コースモース コッスモッス とーびだーしてゆく」

凛とした冬の空気の中、歩きながら口ずさむのは私のソロデビュー曲『Kosmos,Cosmos』
私のための曲
私のために大勢の人が関わって、動いて、完成させてくれた歌
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 20:51:50.78 ID:V2pk0J3IO
「あそこ、カフェが出来たんだぁ。こんど真ちゃん誘ってみようかな」

誰もいない交差点で信号待ちをしながら、変わらないように見える街並みも、本当は少しずつ、そしてあっという間に変わっていくんだな、って思いました

―少しずつ。私も
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 20:59:24.04 ID:V2pk0J3IO
ごめんね……
穴堀りしてるから、けっこう力持ちなんだよ、私……

2メートルくらい向こうで倒れている男の子に心の中で謝りながら、頭の向きを変えてみました

以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 21:09:43.81 ID:V2pk0J3IO
……あれ?

車、止まってる……

あれ?
以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 21:16:05.31 ID:V2pk0J3IO
「つ、着いてこないで下さいぃ!」

実況「手元の情報によりますと、萩原雪歩は男性恐怖症のようですねぇ」

解説「あぁ、なるほど。それは逃げますね。可愛いですけど」
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 21:24:29.31 ID:V2pk0J3IO
主審「……」ハァハァ…

副審1「……」ハァハァ…

副審2「……」ハァハァ…
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 21:32:20.44 ID:V2pk0J3IO
「2時…42分……?」

主審「……」フルフル

「ち、近づかないで下さいぃ!」
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 21:45:56.35 ID:V2pk0J3IO
私、男の子を突飛ばして…でも自分は助からなくて…車に……

「…わ、私…助かったん…ですか……?」

主審「……」フルフル
以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 21:57:19.27 ID:V2pk0J3IO
「わ、私、何をすればいいんですか?」

主審「……」タッタッタッ

その人はその場で走る仕草をしながら、何かを目で訴えてきました
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 22:04:05.76 ID:V2pk0J3IO
主審「……」スッ

「ち、近づかないで下さいぃ!」

主審「……!」ペコッ…
以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 22:15:33.18 ID:V2pk0J3IO
「…お別れ」

大切なみんなに

「…お礼」
以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 22:23:34.16 ID:V2pk0J3IO
「つ、着いて来ないで下さいぃ!」

文房具屋さんを目指して走る私の後ろを、4人の男の人が着いてきます
ピッタリと

以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2016/01/24(日) 22:40:36.84 ID:V2pk0J3IO
「良かった、誰もいない……」

お昼下がりの公園には人気もなくて、遠くを走る電車の音が聞こえてきました

息を弾ませながら茶色いベンチに腰かけてボードを見ると、残り時間は2時間8分
以下略



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