過去ログ - ちなつ「切れた電球を今」
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103:名無しNIPPER[sage saga]
2016/01/30(土) 02:00:38.90 ID:NYPOpsNEo
ちなつ「まぁ、私はあかりちゃんとずっと二人の方がよかったんだけどね」

あかり「もう、ちなつちゃんったら。合格発表の日なんか、私より喜んでたくせに」

ちなつ「うっ……それはあかりちゃんと同じ高校に通えるのが嬉しくて」

 あかりちゃんは、素直じゃないなぁなんて言いながら微笑んでいる。
 
 確かにまた結衣先輩たちと一緒の学校に通えるのは嬉しかったけれど、
 あかりちゃんとずっと二人でいたかったというのも、同じくらい私の本心だ。

 あの日、二年前の誕生日のあと、私たちは恋人同士になった。
 最初はぎこちない部分もあったし、あかりちゃんはしばらくまだ私が本当は結衣先輩のことが好きなんじゃないか
 と不安そうにしていたけど、年月を重ねる内にそれもだんだんと過去のお話になっていった。

 特に先輩たちが卒業してからは、生徒会公認の愛の巣を手に入れたようなものだったし、
 それなりに際どい展開もあったりしたけど、まぁ、それは今思い出す必要のない話だ。

 随分と遠回りをしてしまった私たちだけど、それでも最後は収まるところに収まることが出来たのだし、
 結果的に見れば、これ以上ないくらいに幸せな中学生活だったのだろう。

 それでも、たまに思わないこともない。
 二年間という月日は長かったけれど、それでもこうして最後を迎えると思いのほか短かったようにも感じて、
 遠回りしたり、すれ違ったりしてしていたあの時間を惜しいと思う気持ちもないわけではなかった。

 私がどこかのお姫様に自分自身を重ねたりしないで、最初からあかりちゃんを捕まえていられたら、
 私たちはもっと長い間二人の時間を過ごしていられたのかなと、思わないこともない。



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