331: ◆818HMgmAXY[saga]
2016/02/07(日) 20:20:28.29 ID:O+AvpSUD0
周子「それで、今日は何の用事かな」
老人「本日は劉秀様に、我ら銅馬の降伏を受け入れていただきたく、参上仕りました」
周子「そっか、よく決断してくれたね」
332: ◆818HMgmAXY[saga]
2016/02/07(日) 20:21:17.28 ID:O+AvpSUD0
老人「ではお聞かせ願いたい。どうやって我らを食わせるのか」
周子「“兵屯”と“民屯”制度を施行する」
老人「兵屯と民屯? 聞き慣れぬ言葉ですが……」
333: ◆818HMgmAXY[saga]
2016/02/07(日) 20:22:11.37 ID:O+AvpSUD0
老人「それでは、民屯とは?」
周子「民屯って言うのは、農地や農耕用道具を国から貸与するから、自分たちで頑張ってねっていうこと。
税率は五公五民(収穫の半分は国が徴収)だけど、その年の食料の確保は約束するし、有事の際は土地と人民の生活を保障する」
334: ◆818HMgmAXY[saga]
2016/02/07(日) 20:22:48.14 ID:O+AvpSUD0
〜銅馬軍 本陣〜
「長老遅いな……」
335: ◆818HMgmAXY[saga]
2016/02/07(日) 20:24:44.75 ID:O+AvpSUD0
「やった! これ以上戦をせずに済むぞ!」
「けど長老、劉秀が約束を守るという保証はありませんよ」
老人「何を言うか! お前たち、わしの後ろを見よ!」
336: ◆818HMgmAXY[saga]
2016/02/07(日) 20:26:03.55 ID:O+AvpSUD0
周子「皆、いきなりあたしのことを信じろっていうのは、確かに無理があるよね。
けど、論より証拠って言うし、これからあたしのすることを皆の目で確かめてほしい。
あたしがここまで一人で来たのも、皆に信じてほしかったからだよ」
老人「皆の者。これで劉秀様が信頼するに足る人物だということがわかったであろう?」
337: ◆818HMgmAXY[saga]
2016/02/07(日) 20:27:16.83 ID:O+AvpSUD0
後漢書・光武帝紀に曰く、
『劉秀は銅馬軍を降伏させた時、兵達がいまだ安心していないと知り、一人で巡察に赴いた。
338: ◆818HMgmAXY[saga]
2016/02/07(日) 20:28:21.40 ID:O+AvpSUD0
周子「巡察終わったよー、お腹すいたーん」
留美「びっくりしたわ。一人で降兵を巡察するなんて」
周子「確かに不安はあったけど、まあなんとかなったよ。話してみれば皆悪い人じゃなかったし」
339: ◆818HMgmAXY[saga]
2016/02/07(日) 20:29:27.65 ID:O+AvpSUD0
留美「周子ちゃんは、人の上に立つ器ということよ。
数十万、数百万を遍く包み込む未曾有の大器、それが周子ちゃんなの」
周子「……もしかして、留美さんはイヴちゃんとグルなの?」
340: ◆818HMgmAXY[saga]
2016/02/07(日) 20:30:20.94 ID:O+AvpSUD0
ワーワー キャーキャー
留美「見なさい、兵たちの歓呼を。さっきまで敵愾心を持っていた両軍が、肩を抱き合って周子ちゃんの名を叫んでいる。
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