過去ログ - 周子「アイドルでオトメなあたし」
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61: ◆oGGROSsMWw
2016/02/04(木) 22:47:28.15 ID:0CcSjkT/0
今度は、最初にゼロを入力する。

パスコードは、残り三桁。

語呂もあわせて読み上げながら、あたしの指がゆっくりと動く。
以下略



62: ◆oGGROSsMWw
2016/02/04(木) 22:47:54.71 ID:0CcSjkT/0


「し、お、み」




63: ◆oGGROSsMWw
2016/02/04(木) 22:49:01.59 ID:0CcSjkT/0
瞬間、顔から火が出た。


あたしの全身はマンガみたいにボンッと音を立てて茹であがり、シートベルトをしたまま右へ左へ身悶えする。

以下略



64: ◆oGGROSsMWw
2016/02/04(木) 22:49:34.75 ID:0CcSjkT/0
答えはもちろん返ってこない。

でも今度は代わりに、運転席の窓ガラスがこんこんと叩かれる音がした。

あたしの身体はもう一度ボンッと音を立て、自分でも聞いたことがないような悲鳴をあげてばね仕掛けのように跳ね上がった。


65: ◆oGGROSsMWw
2016/02/04(木) 22:50:20.80 ID:0CcSjkT/0
大慌てでスマートフォンの画面を暗転させ、ガクガクとブリキの人形のように振り向いたそこでは、プロデューサーさんがドアの鍵を開けてくれとジェスチャーで訴えかけている。

あたしは一度、できるだけ気付かれないように大きく深呼吸をして、それでも未だに跳ね躍っている心臓を何とか落ち着かせようと試みながら、車のドアのロックを動かした。


66: ◆oGGROSsMWw
2016/02/04(木) 22:51:04.53 ID:0CcSjkT/0
ガチャリ、という音が鳴った。


同時に地球は再び回りはじめる。

以下略



67: ◆oGGROSsMWw
2016/02/04(木) 22:51:56.21 ID:0CcSjkT/0
「すまん周子、待たせた」


いかにも寒そうに両手を擦りあわせながら、プロデューサーさんが運転席に乗り込んできた。

以下略



68: ◆oGGROSsMWw
2016/02/04(木) 22:52:37.41 ID:0CcSjkT/0
「お、おかえり。お使い、ご苦労さまやったですね」


下がれ体温、静まれ血流。

以下略



69: ◆oGGROSsMWw
2016/02/04(木) 22:53:03.73 ID:0CcSjkT/0
「やっぱり、ちょっと風邪っぽい顔をしてるな。少し赤いし、息も荒い」


70: ◆oGGROSsMWw
2016/02/04(木) 22:53:31.24 ID:0CcSjkT/0
ああ惜しい。

残念だけど、八十点だねプロデューサーさん。

続けて述べられようとしているのは、恐らく再度の謝罪の言葉。
以下略



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