過去ログ - シェアハウス (オリジナル百合)
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13: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/05(金) 10:58:49.93 ID:CnMOex1r0
とある休日。
食料を調達しようといそいそと身支度して、
近所の人しか集まらなさそうな産直市に出かけた。
大きな袋に野菜を一杯詰め込んでアパートの階段を登る。
鉄筋のカンカンと響く音が、上から聞こえた。
同じ階の人だ。
目が合い、会釈しようとしてはにかむ。
あちらも遠慮がちに顔を下げてくれた。
ふわっと柔らかい匂い。
作業服に包まれたいかつい男性だったので、私は振り返ってしまった。

と、彼も振り返ってこちらを見ていた。
わ。
恥ずかしくなって、私はぎこちなく首を下げた。
40代くらいのおじさん。
一人暮らしかな。
何か、顔についてたのかな。
それとも、変な匂いさせてたのかな。
袖口を匂っても自分では分からない。
全く何の理由か分からないけど、変な女のレッテルを張られてしまってたら嫌だな。

あ、もしかしてこの大荷物のせいだったのかも。
確かに10人分くらいは買いこんだし。
なんて、そんなどうでもいい摩擦に心をすり減らした。


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