過去ログ - 小鳥「今日は皆さんに」 ちひろ「殺し合いをしてもらいます」 2
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17: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:50:11.70 ID:T1JAYQW2o
凛達の消えた辺りに向けて更にカチカチと数回引き金を引いた後、
伊織は拳銃を下ろす。
「やっぱり」、というのが伊織が最初に抱いた感想だった。

こうなるだろうとは思っていた。
以下略



18: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:52:18.50 ID:T1JAYQW2o
終わったことを考えても仕方ない。
最低限の目的は達成できたのだからそれでいい。

探知機に目を下ろす。
二つの点は今もなお、集落から離れ続けている。
以下略



19: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:54:25.52 ID:T1JAYQW2o
14:40 渋谷凛

かな子「凛ちゃん、智絵里ちゃん……!」

智絵里「か……かな子ちゃんっ……!」
以下略



20: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:55:47.43 ID:T1JAYQW2o
その瞬間、場の空気が色を変えた。
智絵里と抱き合っていたかな子も、
そっと体を離して苦しそうに表情を歪める。
凛と智絵里はその空気を感じ取り、一気に全身の血液が冷えていく感覚を覚えた。

以下略



21: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 23:03:58.36 ID:T1JAYQW2o
そうして、李衣菜は話した。
かな子から聞いた話であると前置きし、
杏のこと、未央のこと、卯月のこと、全てを話した。

智絵里は両手で口元を押さえ、話を聞くうちにその両目からは涙が溢れ出した。
以下略



22: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 23:05:38.05 ID:T1JAYQW2o
凛は耳を塞いで李衣菜の言葉を、三人の死を拒絶した。
しかし固く閉じられた両目からは、ぼろぼろと涙が溢れ出ている。

言葉では拒否しているが、凛の心は既に認めてしまっていた。
あの時自分が見た物は、本当に卯月だったのだと。
以下略



23: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 23:07:50.30 ID:T1JAYQW2o
李衣菜「なっ……!?」

みく「り、凛ちゃん!? 何を……!」

突然の凛の行動に、皆はただ驚きの声を上げる。
以下略



24: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 23:11:28.78 ID:T1JAYQW2o
智絵里「や、駄目……! 待って凛ちゃん……!」

凛「離して! 止めないでよ!」

必死に腕を掴み引き止める智絵里と、
以下略



25: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 23:18:21.77 ID:T1JAYQW2o
凛「だったらなおさら一人で行くしかないじゃん!!
 それとも武器も持たずに誰か付いてきてくれるの!? 無理でしょ!?」

凛は泣き叫びながら李衣菜に反発する。
可能な限り冷静に思考し、判断しようとする凛の姿はもはやそこには無かった。
以下略



26: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 23:23:31.67 ID:T1JAYQW2o
助けを求めているのか、平静を失った凛を叱責しているのか、
それは恐らくかな子本人にすらはっきりとは分かっていない。

しかしこの必死な言葉を聞き、凛は息が詰まった。
そして気付いた。
以下略



27: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 23:27:41.70 ID:T1JAYQW2o
そこでようやく智絵里とかな子は凛の両手から、そっと離れる。

凛は解放された腕を力なく下げ、俯いたまま部屋の端へと歩いて行った。
そして壁にもたれかかって腰を下ろし、
膝に顔を埋めるようにして、声を殺して泣き始めた。
以下略



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