過去ログ - 聖「あれだけ愛した野球を捨ててしまうのか?」
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21:名無しNIPPER
2016/02/05(金) 21:01:24.01 ID:oP5wKK9N0
 他の部員が外野でストレッチをしている中、俺はマウンドに上がる。
 グラウンドより少し高いこの場所の景色は、たった何日振りかだったけど、ひどく懐かしいように思えた。

パワプロ「聖ちゃん、座ってくれる?」

以下略



22:名無しNIPPER
2016/02/05(金) 21:04:24.97 ID:oP5wKK9N0
 俺はマウンドを踏みしめた。
 何万回と繰り返してきた投球モーション。右腕を大きくしならせ、指先に力を込める。

聖「な……っ!」

以下略



23:名無しNIPPER
2016/02/05(金) 21:10:12.37 ID:oP5wKK9N0
 彼女の大きな目が、更に大きく見開かれる。

聖「……先輩?」

 それは、僕がうずくまっているからだろう。
以下略



24:名無しNIPPER
2016/02/05(金) 21:14:43.32 ID:oP5wKK9N0
パワプロ「ははっ。こんなんざまじゃ、野球なんて出来ないだろ」

聖「もしかして、先輩は……」

パワプロ「……うん。大会前に怪我をしちゃって」
以下略



25:名無しNIPPER
2016/02/05(金) 21:19:13.03 ID:oP5wKK9N0
パワプロ「皆に心配をかけたくなかったから。思い切ってプレーをして欲しかったから」

聖「私は先輩のキャッチャーだぞ!」

パワプロ「だからこそ、重荷になりたくなかったんだ」
以下略



26:名無しNIPPER
2016/02/05(金) 21:20:24.01 ID:oP5wKK9N0

パワプロ「俺は聖ちゃんに惚れてるから。だから、迷惑にはなりたくなかったんだ」



以下略



27:名無しNIPPER
2016/02/05(金) 21:22:18.80 ID:oP5wKK9N0
聖「なー!?」ガバッ

パワプロ「ミートも上手けりゃ、外野に運ぶ力もある。肩も強いし、何より送球動作に入るまでが早い。それに俺は、聖ちゃんが捕逸する姿なんか見たことない」

聖「や、野球のことか……」ションボリ
以下略



28:名無しNIPPER
2016/02/05(金) 21:34:33.72 ID:oP5wKK9N0
パワプロ「でも、優しい聖ちゃんのことだ。俺の怪我を知ってしまえば、本来の力は出せないだろう」

聖「そんなことは……!」

パワプロ「しないって言えるかい? 遊び球を少なくしたり、打たせて取ることを中心にしたり」
以下略



29:名無しNIPPER
2016/02/05(金) 21:45:40.74 ID:oP5wKK9N0
パワプロ「……監督には、試合で投げずに治療を優先してもいいって言われたけど」

パワプロ「プロ野球選手になることと同じぐらい、甲子園も俺の夢だったから」

聖「先輩は」
以下略



30:名無しNIPPER
2016/02/05(金) 22:29:10.04 ID:oP5wKK9N0
 そして時は経ち、卒業式。
 プロ志望届を出した二人は無事にドラフトにかかり、ファームの日程が合わずに式には参加できなかった。

『見てなさい。わたしの伝説はここから始まるのよ!』
『もう嫌でやんす。キツイし、怖いし、デカイでやんす〜』
以下略



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