過去ログ - 洒落たバーでカシオレを頼んだ男の話
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6: ◆9l/Fpc6Qck[saga]
2016/02/08(月) 20:06:12.41 ID:5ewYfQ9y0
覚束ない足取りで帰ってきた。家賃3万の安アパートに。
紐をカツンと引くと、蛍光灯が散らかる部屋をのっぺりと照らす。
7: ◆9l/Fpc6Qck[saga]
2016/02/08(月) 20:11:25.52 ID:5ewYfQ9y0
……そうした記憶が、今の僕を突き動かした。
8: ◆9l/Fpc6Qck[saga]
2016/02/08(月) 20:23:53.03 ID:5ewYfQ9y0
やや狭い店内は、老齢のマスターが立つトラディショナルな4席分のバーカウンターを設えていた。
奥には4人掛けと2人掛けのテーブル席がそれぞれ二つ。客は大きな席に3人ほど。
9: ◆9l/Fpc6Qck[saga]
2016/02/08(月) 20:36:20.21 ID:5ewYfQ9y0
「すみませんっ」
10: ◆9l/Fpc6Qck[saga]
2016/02/08(月) 20:42:36.50 ID:5ewYfQ9y0
マスターは「カシスオレンジですね」と返す。
11: ◆9l/Fpc6Qck[saga]
2016/02/08(月) 20:45:31.55 ID:5ewYfQ9y0
マスターがカウンターへ戻り、しばしの“休息”が訪れる。
人付き合いの苦手も、ここまで来れば才能だろう。
12: ◆9l/Fpc6Qck[saga]
2016/02/08(月) 20:46:59.07 ID:5ewYfQ9y0
左手につけた腕時計。時刻は10時を回っている。
先週のあの時よりも、まだ1時間早い。
13: ◆9l/Fpc6Qck[saga]
2016/02/08(月) 20:48:01.55 ID:5ewYfQ9y0
今日僕がここに来たのは決して“ショットバー・デビュー”をするためじゃない。
14: ◆9l/Fpc6Qck[sage]
2016/02/08(月) 20:48:32.62 ID:5ewYfQ9y0
すこしはなれます
すみません
15:名無しNIPPER[sage]
2016/02/08(月) 21:09:42.51 ID:rML5YWTh0
期待
日焼けした文庫本読んでるみたいな雰囲気ある
16:ありがとうございます ◆9l/Fpc6Qck[saga]
2016/02/08(月) 21:35:29.28 ID:5ewYfQ9y0
その時の僕はそそっかしい雰囲気がにじみ出ていただろうか。
マスターは完成したそれを足早に僕に届けにきてくれた。
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