38:名無しNIPPER[saga sage]
2016/02/10(水) 06:16:21.41 ID:/p0Ll9udO
「ジャムおじさん……!」
僕は空中でたじろいで、少し後ずさった。
それでもジャムおじさんの声は響き続ける。
「アンパンマンはみんなのために、人助けをしてきたはずだ。
自分のために誰かを助けてきたなんて、言わないでおくれ」
「僕は……僕は……」
僕は、ついに胸が押し潰された。
「僕は自分のために人助けをしてきたんです!
みんなに僕を好きでいて欲しかったから、みんなに嫌われるのが怖かったから人を助けてきたんだ!
みんなの一番好きなヒーローになりたくて、ずっと頑張ってきたんです!
それは……いけないことなんですか!」
掠れた声で、僕はさらに怒鳴った。
「僕は……ジャムおじさんの自慢の息子になりたかった……!」
ジャムおじさんは辛そうに顔を歪めた。
そんな顔は見たくなくて、見ていられなくて、僕はそばにあった木を引っこ抜いて、ジャムおじさんの方へ投げつけた。
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