過去ログ - ジャムおじさんの息子
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39:名無しNIPPER[sage saga]
2016/02/10(水) 06:18:16.65 ID:/p0Ll9udO


「あぶない!」


すごい勢いで飛んでいった木を受け止めたのは、素早く回り込んだメロンパンナちゃんだった。
メロンパンナちゃんも、ロールパンナちゃんと出掛けた旅行先から駆けつけたのだろう。
彼女の隣で、ロールパンナちゃんがふわりと浮いている。


「アンパンマン、なにをしているんだ」

「……僕も君と同じさ。ロールパンナちゃん」


僕たちは身じろぎもせずに、鋭い目線をそらさなかった。
しかし、ロールパンナちゃんは呆れたように冷たい声を出した。


「お前が私と同じだって?笑わせるな。
お前は私より最低だ」


最後まで聞き終わる前に、僕はロールパンナちゃんに殴りかかっていた。
しかし、僕の腕に黒いリボンが巻き付いた。


「お前は完璧な悪になりきることもなく、人の同情を引こうとしてる。
ずるいやつだ」

「そんなことはない!」

「なら、こういうことができるか?」


ロールパンナちゃんは黒いリボンを伸ばし、地面にいた子供に巻き付ける。
そして僕らより遥か高くに引っ張りあげて、思いっきり下へ引っ張った。
このままでは子供が地面に叩きつけられてしまう。
しょくぱんまんもカレーパンマンもメロンパンナちゃんも、一目散に飛んだ。

しかし、間に合ったのは僕以外にいなかった。


「アンパンマン!」


僕は空中で子供を受け止めて、そのままの勢いで地面にぶつかった。
身体中が痛くて、しばらく動けなかった。
けど、子供は無事だったようだ。


「これでも分からないか?
お前が悪のふりをしたって、ツメが甘いんだ」

「僕はふりなんてしていない……」


そばに降り立ったロールパンナちゃんはにやりと笑うと、街の建物をリボンで破壊していった。
僕は慌ててロールパンナちゃんを止めた。


「やめるんだ!こんなことをしたら、君だって辛いでしょう?」

「なら聞くが、お前は辛かったのか」

「僕は辛かった!みんなが僕のせいで傷つくのに、僕はそれをやめることが出来なかった……。
だからきっと、ロールパンナちゃんも辛いでしょう?」

「ああ、辛い」

「じゃあ、やめて!こんなことしたって、君はもっと辛くなるだけだよ!」

「今までだって辛くて辛くて仕方がなかった。
理由もなくお前を憎むこともな」

「えっ……」


ロールパンナちゃんが目元をつり上げて、こちらを振り向いた。


「けれど、私はお前が憎いんだ。私と勝負しろ」

「そんな……僕は君とは戦えないよ……」

「なら、この街のことは諦めろ」


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