15:名無しNIPPER[sage saga]
2016/02/10(水) 19:05:26.71 ID:Xi7uubKoo
ドラゴンの鋭い爪が引き裂いたのは、村長の孫ではなく、勇者の背だった。
村長の孫「あ……ぁ……」
勇者「っ……」
16:名無しNIPPER[sage saga]
2016/02/10(水) 19:05:52.98 ID:Xi7uubKoo
勇者「は、ぁ……」
子分2「た、助かった……」
子分1「こいつ、血が……大人を呼ばなきゃ」
17:名無しNIPPER[sage saga]
2016/02/10(水) 19:06:20.30 ID:Xi7uubKoo
勇者兄「目を離した隙に勝手にどっか行くのやめろっつってんだろ!!」
勇者兄「ドラゴンの子供が飛んでくのを見たぞ!」
勇者兄「お前また魔物を助けただろ! 殺せって何度言えば……」
18:名無しNIPPER[sage saga]
2016/02/10(水) 19:06:50.12 ID:Xi7uubKoo
――村長の家
エミルは寝息を立てて眠っている。
勇者兄「俺のエミルがあぁ……傷痕が残っちまったら兄ちゃん悲しいぞ……」
19:名無しNIPPER[sage saga]
2016/02/10(水) 19:07:43.61 ID:Xi7uubKoo
――――――
――
村長「あの時の恩は返しても返しきれませぬ」
20:名無しNIPPER[sage saga]
2016/02/10(水) 19:08:38.55 ID:Xi7uubKoo
翌日
勇者「ありがとうございました」
村長「よかったらまた来てくだされ」
21:名無しNIPPER[sage saga]
2016/02/10(水) 19:09:05.88 ID:Xi7uubKoo
勇者「あ、でもユダスさんはお父さんに近づいちゃだめだよ!」
勇者「すっごい女好きでさ、女の人が近付いたら危ないんだって」
神官「彼は、勇者としての素質は随一だったのに、その……」
22:名無しNIPPER[sage saga]
2016/02/10(水) 19:09:33.52 ID:Xi7uubKoo
神官「尤も、近年は平和協会も彼の動向を把握しきれていないそうですが……」
勇者「そうなの?」
神官「12年前の魔王との闘い以来、各地を巡って人々を助けてはいるそうですが」
23:名無しNIPPER[sage saga]
2016/02/10(水) 19:10:02.99 ID:Xi7uubKoo
勇者(昔は、今よりも魔族と人間の争いが激しかった)
勇者(当時の魔王、ネグルオニクスは、とても残酷だったらしい)
勇者(12年前……ぼくが生まれた頃の闘いで、お父さんは魔王に大きな傷を負わせた)
24:名無しNIPPER[sage saga]
2016/02/10(水) 19:10:28.69 ID:Xi7uubKoo
宰相「陛下、あれでよろしかったのですか」
宰相「次期真の勇者の覚醒前に、魔王が沈黙を保っている現状で下手に刺激を加えては」
国王「問題ない。万が一向こうから攻め入られることがあったとしても、」
25:名無しNIPPER[sage saga]
2016/02/10(水) 19:11:18.68 ID:Xi7uubKoo
勇者「村でもらったオリヴァの実でスープ作ったんだよ!」
神官「あら……おいしそうな香り」
勇者「実は具になるし、種は砕いたらすっごくおいしい香辛料になるんだよ」
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