33: ◆qj/KwVcV5s[saga]
2016/02/11(木) 17:45:45.46 ID:QbloZM1ro
勇者「神官さんの言う通りかもしれない」
勇者「でも、肉食の動物は、人間から怖がられることはあっても忌み嫌われたりはしてない」
勇者「魔族ならともかく、魔物を目の敵にする理由がぼくにはわからないんだ」
34: ◆qj/KwVcV5s[saga]
2016/02/11(木) 17:48:14.22 ID:QbloZM1ro
勇者「でも、それはわざとじゃないし、お守りや魔法で防ぐ方法だってあるし……」
神官「貧しい者は魔気避けのタリスマンを買うことが困難でしょう」
神官「魔法を使用しても、長時間魔気を防ぐには相当な魔力と精神力が必要となります」
35: ◆qj/KwVcV5s[saga]
2016/02/11(木) 17:48:47.28 ID:QbloZM1ro
勇者(同じような説教は、小さい頃から何度もされてる)
勇者(それに対して、ぼくはずっと答えを出せないまま)
勇者(みんな仲良く生きていけたらいいなって)
36: ◆qj/KwVcV5s[saga]
2016/02/11(木) 17:54:47.24 ID:QbloZM1ro
勇者「あれは……レオトルス! 図鑑で見たことあるよ!」
神官「あんなに恐ろしい魔獣の群れがこんなところにいるなんて」
レオトルス――獅子に近い体型を持つ、雷属性の魔物である。
37: ◆qj/KwVcV5s[saga]
2016/02/11(木) 17:55:13.89 ID:QbloZM1ro
勇者「どうして君達はこんなところにいるの!?」
レオトルス「ガアァ!」
一体のレオトルスが勇者に襲いかかった。
38: ◆qj/KwVcV5s[saga]
2016/02/11(木) 17:55:41.30 ID:QbloZM1ro
100体近くの雷獣が代わる代わるエミルに襲いかかる。
神官(あれほどの攻撃を防護壁で防ぎ続けることができるなんて……)
神官(あの子は一体どれほどの魔力を持っているというの!?)
39: ◆qj/KwVcV5s[saga]
2016/02/11(木) 18:00:14.78 ID:QbloZM1ro
勇者「君が、この群れのリーダーなんだね」
一体だけ、最も体が大きいレオトルスは微睡みながらも意識を保っていた。
勇者「そっか。やっぱり、元の棲み処を人間に襲われたんだね」
40: ◆qj/KwVcV5s[saga]
2016/02/11(木) 18:00:40.74 ID:QbloZM1ro
勇者「ユダスさん! 倒さなくっても、なんとかなったよ!」
勇者「人間の方から危害を加えなければ、あの子達は人間を襲わないんだって」
エミルが戻ると、神官は腰を抜かしていた。
41: ◆qj/KwVcV5s[saga]
2016/02/11(木) 18:01:08.37 ID:QbloZM1ro
勇者「ごめんなさい。びっくりしたよね」
勇者「今までありがとうございました」
勇者「これからは、ぼく一人で旅を続けます」
42: ◆qj/KwVcV5s[saga]
2016/02/11(木) 18:01:34.35 ID:QbloZM1ro
勇者は一度町へ戻り、半分だけ報酬を受け取った。
勇者「もう半分は、ぼくと一緒に来てた神官さんに渡してください」
町長「いいのかね……君の手柄だろう」
43: ◆qj/KwVcV5s[sage]
2016/02/11(木) 18:05:18.91 ID:QbloZM1ro
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