7: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/02/24(水) 22:57:18.11 ID:mWhgQ1Ab0
P「なんでだよ、京都はいいところじゃないか」
紗枝「へえ。そうどすか?」
彼女のその言葉には、否定的なニュアンスが見え隠れしていた。
8: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/02/24(水) 23:00:32.54 ID:mWhgQ1Ab0
紗枝「あすこは周りが山に囲まれた盆地やさかい、夏は暑いわ冬は寒いわ、しんどいし」
紗枝「年中どこかしらで道路工事してるから、うるそうてかなわんとこどすえ」
9: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/02/24(水) 23:03:24.68 ID:mWhgQ1Ab0
紗枝「もう。すぐそうやって誤魔化さはる」
口調は穏やかではなかったが、満更でもないといった表情だった。
10: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/02/24(水) 23:07:29.15 ID:mWhgQ1Ab0
そう言って思い出すのは、小さかったころのこと。それも決まって、夏の暑い日。
親が湯がいてくれた素麺と、きんきんに冷やした西瓜。
11: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/02/24(水) 23:08:34.42 ID:mWhgQ1Ab0
紗枝「なんやPはん、先生みたいやね」
P「俺がか? ないない」
12: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/02/24(水) 23:10:11.18 ID:mWhgQ1Ab0
紗枝「ほんでPはんは、京都のどこがええ思うんどす?」
P「道がわかりやすい」
即答すると、彼女が声を出して笑った。
13: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/02/24(水) 23:12:01.00 ID:mWhgQ1Ab0
紗枝「普通の街のがええんどすか?」
P「だってその方が魅力あると思わないか」
紗枝「そうですやろか……?」
14: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/02/24(水) 23:15:27.71 ID:mWhgQ1Ab0
紗枝「あ、思い出した」
P「どうした、なにを」
紗枝「京都にいたころに、うちが好きやったこと」
15: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/02/24(水) 23:16:41.53 ID:mWhgQ1Ab0
P「……あー、紗枝」
紗枝「はい?」
P「今更こんなこと聞くのもどうかと思うが、ご両親と離れ離れになって、寂しかったよな」
16: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/02/24(水) 23:17:25.96 ID:mWhgQ1Ab0
紗枝「うち、アイドルが楽しゅうてたまらんのです」
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