過去ログ - 白菊ほたる「不幸のカタチ」
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42: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/02/26(金) 19:33:43.02 ID:w8NXKRp60

 空を見上げたままでPが、ふと思い出したように呟いた。
 
 その言葉を聞いて、ほたるも今日の仕事が屋外に新しく作られたレジャースポットの宣伝であった事を思い出す。

以下略



43: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/02/26(金) 19:34:24.59 ID:w8NXKRp60

 その時だった。二人の目の前を一台のトラックがスピードを出して通り過ぎ、道路に出来ていた水溜りの水を派手に撒き散らした。
 
 あっという間の出来事に、しばし唖然とした二人だったが、すぐに自分達が飛んできた水を被ってしまった事に気がつく。

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44: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/02/26(金) 19:35:24.91 ID:w8NXKRp60
 
 着ていたスーツのズボンは膝から下が水浸し、さらに悪い事に、隣に立つほたるはどうやら自分よりも酷く水を被ったらしい。
 
 普段着ている服が黒っぽいせいで分かりづらいが、正面からもろに水を受けたようで、ほたるのブラウスとスカートは
 
以下略



45: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/02/26(金) 19:36:06.80 ID:w8NXKRp60

「……時間はロスするけど、一旦事務所に戻ろう。何か、別の服に着替えないと」

 だが、Pの提案にほたるが首を横に振る。

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46: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/02/26(金) 19:36:57.40 ID:w8NXKRp60

――雨の中、服を濡らしたまま歩く二人の視界に、事務所の所有する寮が姿を見せる。

 寮につくと、ずぶ濡れで帰ってきたほたるの姿を見て、管理人のおばさんが目を丸くして驚いた。

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47: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/02/26(金) 19:38:04.72 ID:w8NXKRp60

「あの、もし良かったら、少しの間留守番をお願いできませんかね?」

 そんなPに、おばさんが申し訳なさそうに話しかけてきた。何でもこの雨の中、買出しに出なければいけないという。

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48: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/02/26(金) 19:38:38.06 ID:w8NXKRp60
 
 おばさんが出て行ってしまうと、いよいよもってこの広い寮の中にPの持つドライヤーの音だけが響く。
 
 しばらくして、ドライヤーの熱風と冷風を巧みに切り替える事でズボンを乾かしたPは、まだ戻らないほたるの
 
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49: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/02/26(金) 19:39:10.37 ID:w8NXKRp60
 
 階段を上り、廊下に並んだ扉の中から、下げられたプレートを頼りにほたるの部屋を見つける。
 
「どうだ? 着替えは終わったかー」

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50: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/02/26(金) 19:40:57.08 ID:w8NXKRp60
 
 しばらくそのまま待っていたPだったが、やがて意を決したように息を吐くとドアノブへと手をかけた。
 
 かちゃりと軽い音を立てて、ドアが開く。入るぞと声をかけてPが中をのぞき込む。
 
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51: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/02/26(金) 19:43:26.68 ID:w8NXKRp60

 着替えは終わっていたようだが、Pの姿を見て、ほたるが恥ずかしそうに身を縮める。
 
 その肩が小刻みに震え、どうにも気だるそうな表情をしている。異変を察したPは急いで彼女に近づき、その額に手を当てる。

以下略



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