過去ログ - 初月「エイハブ船長にでもなったつもりか?」
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◆uLYDn.hAKU
[saga]
2016/04/07(木) 03:27:18.32 ID:2PNRERnEO
なんとなく、気づいていた。目が覚めた時から予感があった。なんとか他にありえそうなことを浮かべて自分に言い聞かせてた。覚悟しなければいけないかもしれない。
俺の右脚は膝から下の感覚がない。
山城はしばらく黙って何か考えてるみたいだったが、唐突に喋りだした。
「不幸ね。こんなこと伝える役目を押し付けられるなんて」
かわいそうに。医者が言えばいいことだ。
「右脚はないんだな?」
山城は頷いた。
「お医者様は切断しかないって……」
「別に責めてるわけじゃないよ」
一体どうすればいいんだ? もう前の職場には戻れない。ひどい喪失感と焦燥感が突然やってきた。
「膝から下の……」
「もういいよ。ありがとう。全部わかった。今度こそ帰って大丈夫」
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