過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―3―
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924: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2016/06/09(木) 23:18:42.47 ID:3LDpXjjP0
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 あれをカムイが試しに食べたとは思えない。たぶん、絵本で見た食べ物を似せようとしたのかもしれない。
 あんな五色に輝いた物質は早々お目にかかれない代物で、カムイがマクベスとガロンに食べてもらいたい一心で、手伝いをしたのだろう。
 それを食べないという選択肢はない。いや、カムイのためではない自身のためである。

(……あとは厨房担当にすべてを託すしかありません。どうにか食べきれるものにしてくれるはずです。そう、絶対に)

 カムイの手伝った料理を食べ残すというのがどれほどの反逆的行為か、わからないわけではない。ガロンを目の前に食べられませんとは言えないし、残すのもご法度となると、もう飲み込むしかない。そして、マクベスが食べきれないとなると、メイドたちの運命もおのずと決まる。
 メイドたちはマクベスと運命共同体という状態でもあった。そう考えると、責任という重しで胃が痛くなる。
 そんな彼をいたわることもなく、昼食の始まりを告げるためにワインが注がれていく。カムイにはまだ早いということかブドウ果汁ジュースが置かれた。

「では、カムイの成長を祝して、乾杯といこう」
「ええ、カムイ王女の健やかなる成長に乾杯」
「かんぱーい!」


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