373: ◆8zklXZsAwY[saga]
2016/06/21(火) 00:10:43.22 ID:LyKVpolZO
ーー地下一階・シャッター前
永井「きたか」
374: ◆8zklXZsAwY[saga]
2016/06/21(火) 00:12:25.43 ID:LyKVpolZO
胡桃「なんで、やつらがひとりもいないんだ?」
永井「僕が片付けた」
375: ◆8zklXZsAwY[saga]
2016/06/21(火) 00:13:23.41 ID:LyKVpolZO
永井「そろそろバケツがいるな」
永井は用意していた金バケツを穴に放りこんだ。作業は分業になった。胡桃が掘り、永井が土のつまったバケツを運んだ。思ったより重労働だった。繰り返しているうちに、腕が永井の意思に逆らってくるのがわかった。永井はここでようやく、心のなかで幽霊を罵った。
376: ◆8zklXZsAwY[saga]
2016/06/21(火) 00:15:31.32 ID:LyKVpolZO
今度は胡桃がめぐねえの頭を持つことになった。遺体に死後硬直はみられなかった。もっとも、いったいどの時点を彼女の死後と見なすかはだれにも分からないことではあった。胡桃は脚立をゆっくりと降りていった。めぐねえの頭をゆっくり穴の底に置き、脚立を降りてくる永井を手伝った。めぐねえの背中が穴底にくっつき、下半身は永井が抱えている状態になった。胡桃は頭のほうにまわり、肩を掴んで遺体を引っ張り、めぐねえが完全に横たわるようにした。
遺体の安置がおわった。永井は脚立をのぼって穴から出た。それから、遺体の頭のほうにいる胡桃が穴から出られるよう脚立を持ち上げて、移動させた。地面にあがった二人は、ふたたびシャベルを手にとった。穴を埋める作業は、それまでの重労働にくらべるといくらか楽な作業だった。不思議なことに土をかけているあいだ、時間が引き延ばされているような感覚が起こった。それは胡桃だけでなく、永井にも感じられた。それでも、作業はちゃんと終了した。
377: ◆8zklXZsAwY[saga]
2016/06/21(火) 00:16:25.05 ID:LyKVpolZO
胡桃は反射的に上をむいた。鼻の奥に、つんと痛くなるような感覚があった。
永井「僕は先にいくぞ。はやくシャワーをあびたい」
378: ◆8zklXZsAwY[saga]
2016/06/21(火) 00:18:06.24 ID:LyKVpolZO
三階の窓が開き、由紀がそこから顔を出した。由紀は校舎にむかって歩いてくる永井と胡桃をみつけ、大声で呼びかけた。
由紀「くるみちゃーん! けーくーん! まだー?」
379: ◆8zklXZsAwY[sage]
2016/06/21(火) 00:21:08.06 ID:LyKVpolZO
今日はここまで。
380: ◆8zklXZsAwY[saga]
2016/06/21(火) 00:50:55.93 ID:LyKVpolZO
>>376 訂正
今度は胡桃がめぐねえの頭を持つことになった。遺体に死後硬直はみられなかった。もっとも、いったいどの時点を彼女の死後と見なすかはだれにも分からないことではあった。胡桃は脚立をゆっくりと降りていった。めぐねえの頭をゆっくり穴の底に置き、脚立を降りてくる永井を手伝った。めぐねえの背中が穴底にくっつき、下半身は永井が抱えている状態になった。胡桃は頭のほうにまわり、肩を掴んで遺体を引っ張り、めぐねえが完全に横たわるようにした。
381:名無しNIPPER[sage]
2016/06/21(火) 02:02:13.31 ID:69pIz76+O
乙
永井ってホンット時々良い奴だからずるいわw
382:名無しNIPPER[sage]
2016/06/21(火) 21:23:06.45 ID:3CVFtsOD0
それでも行きつく先は合理的な思考
383: ◆8zklXZsAwY[saga]
2016/06/21(火) 22:08:03.30 ID:LyKVpolZO
>>377 たびたびの訂正スミマセン
涙が滲んだような声だった。
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