36:人外好き ◆HQmKQahCZs[saga]
2016/04/01(金) 22:19:40.16 ID:myGUYc4m0
「そういえば」
「なんですか?」
「僕に愛されたいって」
「!」
彼女が両手で顔を覆う。少しの沈黙の後彼女は指の間からこっちを覗き
「覚えて、ましたか」
えぇ、そりゃあもうばっちり。
僕の思考を見事に奪っていった一言だし。
「あの、それはそういうわけじゃなくてですね。えぇっと、あぁ、なんていえば。そうだ! アンドロイドだって大事にしてもらいたいんですよ!」
「なるほど?」
「決してマスターを恋愛対象として好きとかそういうわけじゃないですから! うぬぼれないでくださいね!?」
酷く混乱した様子でそう言い放つ彼女の言葉にショックを受け机に突っ伏す。
いや期待をしていたわけではないけど、そこまで言われるとさすがにねぇ。
「あ、違うんです嘘です、大丈夫ですかマスター!?」
「とりあえず感情が芽生えたってのは痛いくらい分かったよ。正直信じ切れない部分もあるけど」
「え、本当ですか?」
「うん。僕から見たら君はただの可愛い女の子にしか見えないからね」
「え」
あれ、今僕はなんて言った? とても大変なことを言った気が。
「あの、マスター」
やめてくれ。咄嗟に出た一言だから。可愛い女の子に見えるだけで僕はアンドロイドに恋する変態オタクでは
「うれしいです」
やめて。照れた顔で僕を見ないで。
僕は人間っぽくないからアンドロイドが嫌いだったんだ。
なのにそんな顔で見られたら。
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