過去ログ - 【シュタゲSS】フェイリス「……パパ?」
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35: ◆3go5SqN4Y.[saga]
2016/03/23(水) 01:23:03.39 ID:dHfif56T0

留未穂「馬鹿だって笑うかもしれないけど、今日みたいに黒い感情をぶつけられて……岡部さんが庇ってくれて。
    そしたら、車が来て、助けてくれて。そんなことが、前にもあったような気がするの。そんなはずないのに、なんでだろうね」

いつもの明るいフェイリスではない、素の姿。
それは本当にただの女の子で、悲しいくらいに儚げだった。


留未穂「それだけじゃない。最近ね……約10年前に亡くなった、パパのことが、つい最近までいたような気がするの。
    まるでつい最近までパパと過ごしていたような、そんな思い出が流れ込んでくるの。
    そんなわけないのに、どうしてか頭から離れないの。だから、とっても苦しくて……馬鹿みたいだね」

泣きそうに――いや、きっと涙を隠しながら、留未穂は言った。
俺はそっと留未穂の背中に手を回すと、少し力を込めて、抱き締めた。

岡部「……すまない」

留未穂「どうして岡部さんが謝るの? ふふっ、さっきから謝ってばっかりだね」

岡部「……違うんだ」

――リーディングシュタイナー。
それは、誰もが少しは持っている力。
中でもフェイリスは、まだその力が強い傾向にあったように思えた。
このままその記憶に苦しめられるくらいならば――。

俺は、覚悟を決めた。
あのα世界線でのことは、紅莉栖以外には話していない。
しかし、留未穂は覚悟を持って、俺にこのことを話してくれた。
ならば、俺もそれに応える必要があるのだ。


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