過去ログ - 高槻やよい「思い出はもやしと共に」
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19: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/24(木) 05:08:41.19 ID:K/5XZl+00

「あぁはづきちゃんったら優しいのね! こんなにもお姉さんのことを心配してくれて!」

「ちょ、ちょっと! 伊織おねーちゃん……!」

 はづきが手足をじたばたと動かして伊織の腕の中から逃れようともがくが、伊織は腕の力を緩めない。
 
 もう一つ付け加えておくと、そんな状態でも伊織の手に握られたグラスから
 酒が一滴もこぼれないのが、その時の俺には不思議でならなかった。
 
 一体どういう仕組みになっているのか? だが、その謎は一朝一夕で解けそうも無いので――それよりも今は、
 この悪酔いおでこの魔の手からはづきを取り返す方が先だ――と、目の前にある、すぐにでも解決できそうな問題へと頭を切り替える。


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