63:名無しNIPPER[saga]
2016/04/02(土) 15:01:23.33 ID:N2tp/f320
時間の経過とともに、瞬く間に全身の火傷は修復していき、そればかりか傷ついた箇所が傷つく前より強化されているのが肌で感じられた。
焼けた顔の下にもうひとつの顔が現れるまでに至り、老人は自分が急速に進化していることを自覚する。
(本当に、うるさい虫けらどもめっ!!)
高熱に焼かれ動きを止めたのをこれ幸いと認識したのだろう、また自分の周囲に集り始めた虫けらの一匹を辟易としながら、老人は新たに現れた顔の眼で睨みつけてみた。
その瞬間、睨みつけた眼から薄紫色の光条が伸び、着光した虫けらが爆発炎上して墜落する。
(ほぅ……)
自らに追加された能力の特性を瞬時に把握し、老人はそのままぐるりと、自分の周囲に群れ集りつつある数多の虫けらを見廻した。
老人を焼いた大爆発により更地と成り果てた広大な空間に、無数の爆発がまるで花火のように幾つも炸裂し、焼けて黒ずんだ鉄屑が降り注ぎ、暫くの間ガシャガシャと渇いた音を立て続ける。
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