過去ログ - ?「ムッ? 何だ、此処は!?」
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80:名無しNIPPER[saga]
2016/04/06(水) 23:48:42.78 ID:yTtkFS+M0

(ほぅ……)

短い時間の間にも、入れ替わり立ち替わり自分の元へと足を運ぶ【リリン】達。

以下略



81:名無しNIPPER[saga]
2016/04/06(水) 23:51:44.71 ID:yTtkFS+M0

暫しの間その女性のみに焦点を絞って観測を続けているうちに、【彼】は彼女自身が、自分が遺伝子的に他の【リリン】と比較して絶対的優性種であることを全く自覚していないことに気がついた。

それに加えて残酷な事に、そんな彼女には「母親になりたい」という強い願望があるということにも。

以下略



82:名無しNIPPER[saga]
2016/04/06(水) 23:54:00.95 ID:yTtkFS+M0

そこで一旦思考を止め、【彼】は生まれてからその時まで長年連れ添った旧い身体を別れを告げ、魂だけの存在となってその絶対優性遺伝子を有する【リリン】の女性の胎内へと入りこんだ。

その女性の胎内で【彼】は母体の完全複製になってしまわないように遺伝子に手を加えながら、自分の魂を入れるための【リリン】の【陽の個体】を容作っていく。

以下略



83:名無しNIPPER[saga]
2016/04/06(水) 23:54:56.93 ID:yTtkFS+M0




【碇ユイ】、それが【彼】が母体に選んだ絶対的優性遺伝子を持つ【リリン】の女性の名前であった。
以下略



84:名無しNIPPER[saga]
2016/04/06(水) 23:56:00.51 ID:yTtkFS+M0

>>1 取り敢えず、ここで区切ります。



85:名無しNIPPER[sage]
2016/04/07(木) 05:34:42.33 ID:6A+/5W9DO

ぜひ完結まで頑張ってください


86:名無しNIPPER[saga]
2016/04/07(木) 20:33:14.33 ID:msQaH9a20

>>1 本当に刻み刻みですけど、ほんの少しだけ投下します。

本日の投下分からが、本作品のオリジナル設定全開といった感じです。



87:名無しNIPPER[saga]
2016/04/07(木) 20:36:04.19 ID:msQaH9a20

(……どうなって…いるというの?)

地球という惑星の北半分、東欧より遥か東に位置する小さな島国の、地表より遥か地中の深い場所。

以下略



88:名無しNIPPER[saga]
2016/04/07(木) 20:37:38.25 ID:msQaH9a20

いったい何が起こったというのか? 【彼女】はほんの一時前の【彼】の行動のように、その意識のみを遥か遠くへと飛ばし、宇宙の始まりから現在に至る迄の全ての叡智の結晶である『神の板』と自分の意識を繋いで【彼】の選択した行動の一端を垣間見る。

(ほんの一時【リリン】として生きてみることを選択した【彼】が、まさか【私】の眠るこの地で一個の【リリン】として産まれて来るというの……)

以下略



89:名無しNIPPER[saga]
2016/04/07(木) 20:38:46.64 ID:msQaH9a20

(……さて、それでは【私】はどうしたものかしら?)

『神の板』で読み取った叡智の中に、【リリン】の組織のひとつが『裏死海文書』なる万象の記録書(アカシック・レコード)の劣悪複製品を有し、直に此処【黒き月】に辿り着くであろうことが記録されていた。

以下略



90:名無しNIPPER[saga]
2016/04/07(木) 20:40:58.87 ID:msQaH9a20

そこまで考えると徐に、【彼女】は意識を地表へと向け、自身が眠るこの島国の中に自らの母体となり得る【陰の個体】、可能であれば既にひとつの番いとなっている【リリン】が居ないか探してみた。

ほんの数刻の後、御誂え向きと謂わんばかりに【彼】が母体に選んだ【リリン】同様に自身では自覚をしていない絶対優性遺伝子を所有する【陰の個体】を見つけ出し、【彼女】はその胎内を使用して自分も【リリン】となることを決意する。



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