過去ログ - 【ごちうさ】指先の熱
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1:名無しNIPPER[saga]
2016/03/25(金) 23:39:35.97 ID:9DYlLVoM0
喧嘩の原因は、ささいなことだった。
それでも、昨日の今日で素直に話せるような大人にもなりきれない。
なのに、どうして、この人は。

「ココアさん……」

私のベッドに寝そべっている自称姉を、寝ぼけ眼で見やった。
やけに熱いと思った。
人一人の体温がベッドを温めていたのだ。
いつの間に、この部屋に入ったのだろう。
時々、忍者のような身のこなしをする。
本当に、驚く。
起こすべきか。
否か。
起きたら、何かまた甘ったるい言葉を浴びせられそうだ。

「あの、困ります」

小声で呟いた。

「んー」

憎たらしいくらい微笑みを浮かべ、眠っている。
このままベッドから突き落として、そこの狭い溝にはめてしまおうか。
どうしようか。
肩を少し、押してみた。

「うん……ん」

唸る。
困った。
何より困ったのは、彼女が私の手をしっかり握っていたことだった。

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