13: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/27(日) 13:50:07.32 ID:4HWhAH1h0
「これで時間が潰せますね」
春香が、冷めた瞳で言い放つ。僕はわくわくしながらリモコンを受け取ると、
ソファーの隣、台の上に乗せられたテレビの前へと向かう。
14:名無しNIPPER[sage]
2016/03/27(日) 19:19:34.25 ID:dWBAtM1o0
モバ付けろカス
15: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/27(日) 19:23:20.81 ID:4HWhAH1h0
===
雪が積もって真っ白になった景色の事を、一面の銀世界と言うならば、
視界を埋めるこの真っ白な書類の事も、一面の銀世界と言えるのではないだろうか。
16: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/27(日) 19:24:40.93 ID:4HWhAH1h0
書いても書いても、色はつかない。
そうだ、だからこの書類は真っ白なままなのだ。
無意味な事をやっている。
17: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/27(日) 19:25:54.39 ID:4HWhAH1h0
僕はどこからともなく取り出したスコップを使い、そこに雪だるまをこしらえてみた。
ひとつ、ふたつ。
18: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/27(日) 19:26:46.78 ID:4HWhAH1h0
「どうしました?」
「あぁ、スコップの柄が折れてしまってね」
19: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/27(日) 19:28:15.37 ID:4HWhAH1h0
振り向くと、春香がそこに立っていた。
そしてここは事務所であり、雪の積もる銀世界では決してない。
20: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/27(日) 19:29:04.31 ID:4HWhAH1h0
===
「春香」
僕は書類に隠されていた、蝶々のようなリボンを彼女に手渡す。
21: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/27(日) 19:29:30.42 ID:4HWhAH1h0
「今、何時だい」
「ちょうど、お昼です」
22: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/27(日) 19:30:34.64 ID:4HWhAH1h0
ストライキを起こしていた連中も、どうやら無事に帰ってきたようだった。
僕はドアノブに手をかけると、二人で事務所を後にする。
23: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/27(日) 19:31:05.10 ID:4HWhAH1h0
===
以上。
お読みいただき、ありがとうございました。
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