過去ログ - 【モバマスSS】香水 あるプロデューサーの物語
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10:名無しNIPPER[saga]
2016/03/28(月) 23:11:50.81 ID:mPSzAJE90



 ジュースキントの、「香水 ある人殺しの物語」という小説をご存じだろうか。
超人的な嗅覚を持つ主人公グルヌイユが、街中で出会った女性の香りに憧憬を抱き、その香りを香水で再現しようとして、次第に狂気に取り憑かれていく物語である。

 いま、慶の目の前にいる一ノ瀬志希という少女は、グルヌイユと同じように優れた嗅覚を持ち、尚且つ彼女自身の体臭は完全に無臭だった。楊貴妃や薫大将の体質である、挙体芳香とは真逆と言える。
 匂いが無いというのは想像以上に奇妙なもので、ただでさえ彼女は猫のように歩くものだから、視界に入っていないと存在を認識できない。

「それで、研究の方は進んでいるのか?」

「まあねー……ほら、これ見てよ」

 志希が差し出したのは、化粧水を入れるようなスプレーボトルだ。中には透明な液体が入っている。



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