過去ログ - 【モバマスSS】香水 あるプロデューサーの物語
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13:名無しNIPPER[saga]
2016/03/28(月) 23:14:12.97 ID:mPSzAJE90
“……では特別に、奥様だけにお教えしましょう。いいですか? 例えばマチンという薬を最初は一グラム、次の日は二グラムと量を増やしていくと、二十日目には二十グラムのマチンを一度に摂取することになりますが、死ぬことはございません”

“まあ、そうなの?”

“しかし、最初から二十グラムも接種してしまうと、その人にとって猛毒になるのです。こうすれば、同じ瓶から飲んでも、相手だけ殺せるでしょう?”

“素晴らしい考えだわ!”

“東洋人は、つくづく薬の知識に長けていますからね……”

 ……決して、こんな会話をしていたわけではない。


 数日おきに訪ねてくる日本人を見て、志希も鬱陶しくならなかったのか。最初は暇つぶし程度にしか思っていなかったであろう。恐らく、志希がまともに食いついてきたのは、慶が製薬会社の御曹司と知ってからだと思われる。
 それから暫く経って、日本に帰国する直前、慶は別れの挨拶のために志希の下を訪れた。そして、その席で志希に言われたことが、慶の人生の転機となる。



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