過去ログ - 西住みほ「堕ちていくほど、美しい」
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542:津島[saga]
2016/05/26(木) 23:32:21.26 ID:DmRot5ES0

少しの間踏ん張ってくださいと言ってから、W号で背後へと回り込み、車体後部のスリットを華さんが射抜き、ついに猛鼠は息絶えたのでした。



543:津島[saga]
2016/05/26(木) 23:32:57.87 ID:DmRot5ES0
マウスほどの存在にもなれば、実際の戦力よりも精神的な支柱としての役割が大きくなります。

ですから、この戦果は黒森峰を多少なりとも揺るがすに違いありません。

同時に、私たちの士気を上げる結果にもなりました。


544:津島[saga]
2016/05/26(木) 23:33:33.19 ID:DmRot5ES0
偵察に出した兎チームの報告で、3分以内に本隊が到着する様子でしたから、いよいよ最後の作戦を発動する時がやってきました。

そしてそれは、この学舎の行く末を定める刹那でした。



545:津島[saga]
2016/05/26(木) 23:34:11.81 ID:DmRot5ES0
しかし移動の最中、無理がたたったのかヘッツァーは完全に破損してしまいました。

我々の役目はここで終わりだ、あとは頼む、と言葉を残し、勝利の地での再会を約束して、私達は別れました。



546:津島[saga]
2016/05/26(木) 23:34:49.26 ID:DmRot5ES0
14対4という劣勢に私達は身を置いていましたが、フラッグ車自体は1輌ずつに過ぎません。

はなから、互いの狙いはフラッグ車以外にないのです。

敵フラッグ車との一騎打ちをうかがうべく、敵の戦力を可能な限り分散するように指示を出し、レオポンチームの協力を仰ぎました。


547:津島[saga]
2016/05/26(木) 23:35:24.60 ID:DmRot5ES0

脅威は後続のヤークトティーガー、エレファントの火力でしたが、その足止めに兎チームの皆さんが手を挙げてくれました。

かつてSaint. Glorianaとの一戦で逃げ出してしまったあの子達は、大きな成長を遂げていたのです。



548:津島[saga]
2016/05/26(木) 23:35:50.33 ID:DmRot5ES0
そして鮟鱇には、袋小路には用心しながら敵を撹乱し、相互の情報と位置を把握し、またHS0017地点までは発砲を避けるように指示してから、最後の作戦を発動しました。


549:津島[saga]
2016/05/26(木) 23:37:34.99 ID:DmRot5ES0
私達がHS0017地点へと向かうまでに、兎チームの皆さんはエレファントを撃破した後にヤークトティーガーと刺し違え、次に家鴨チームの皆さんが落伍しました。

鮟鱇とレオポンチームだけを残すのみとはなりましたが、事は目論見通りに運ばれて行きました。

やはり姉は西住流の者であるらしく、私の誘いには乗ってくれたようで、自らの駆るフラッグ車だけで廃校の中庭へとやってきてくれたのです。
以下略



550:津島[saga]
2016/05/26(木) 23:38:22.45 ID:DmRot5ES0
追おうとする後続を締め出さんと、ポルシェティーガーの車体を入り口に鎮座させ、さながら弁慶の仁王立を思わせる有様となりました。

レオポンチームの皆さんには、勝敗が決するまでの間、邪魔を入れないようにしてもらう必要があったからです。

そしてそこまでは、既に成功を収めています。


551:津島[saga]
2016/05/26(木) 23:38:49.08 ID:DmRot5ES0
あとは、この血縁の呪いのような戦いへと身を投じるばかりでした。


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