過去ログ - 西住みほ「堕ちていくほど、美しい」
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557:津島[saga]
2016/05/26(木) 23:43:02.85 ID:DmRot5ES0
いかにレオポンチームの皆さんの奮闘があるとはいえ、いかに一騎打ちを仕掛けているとはいえ、敵はフラッグ車を除いてまだ11輌を残しているのですから、そう長く戦い続けるわけにもいきません。

おそらく姉以外では、逸見さんがすぐに私のやらんとするところを見抜くでしょう。

ポルシェティーガーの装甲とて、それほど長くはもちません。
以下略



558:津島[saga]
2016/05/26(木) 23:43:58.70 ID:DmRot5ES0
廃校の中庭で、私達は互いに背後を探りあい、遮蔽物から遮蔽物へと移動し続けていました。

しばらくして響いた音は、徹甲弾ではなく榴弾のそれでした。

一瞬の間を置いて、道が破壊されていることを確認すると、全速で後退し、背後に迫るティーガーTに車体をぶつけることで辛くも一撃は避けることができました。


559:津島[saga]
2016/05/26(木) 23:44:55.92 ID:DmRot5ES0
見て呉れをいかに変えたところで、元来の装甲の薄さは誤魔化しようがありません。

ティーガーTの88mmは、こちらを正面からでも瞬殺できる威力を秘めているのですから、一発でもまともに喰らうことは避けねばなりませんでした。

しかし度重なる砲撃でシュルツェンは徐々に剥がされて行き、徐々に丸裸に近づいています。


560:津島[saga]
2016/05/26(木) 23:45:28.80 ID:DmRot5ES0
その上、ポルシェティーガーの被撃破報告が届き、残るは鮟鱇のみとなり、いよいよ私達は追い込まれました。


561:津島[saga]
2016/05/26(木) 23:45:59.69 ID:DmRot5ES0

このまま一進一退を繰り返すだけでは、無様に負けるのを待つのと同義です。

かといってティーガーTの正面装甲をW号で抜くことは不可能に近い所業ですから、ひとつ賭けに出ることを選んだのです。



562:津島[saga]
2016/05/26(木) 23:46:46.92 ID:DmRot5ES0

装填速度を速めることはできますか、と尋ねると、優花里さんは二つ返事で、可能ですと言ってくれました。



563:津島[saga]
2016/05/26(木) 23:47:14.15 ID:DmRot5ES0

華さんは、行進間射撃でも可能ですが、0.5秒でも停止してくだされば確実に射抜きます、と言ってくれました。



564:津島[saga]
2016/05/26(木) 23:47:43.14 ID:DmRot5ES0

全速で正面から背後まで一気に肉薄できますか、と尋ねると、麻子さんはひとこと、できると言ってくれました。



565:津島[saga]
2016/05/26(木) 23:48:11.14 ID:DmRot5ES0
Saint. Glorianaのチャーチル相手には失敗したこの一手は、確実に弱点さえ射抜けば成功するはずです。

今度は逃がさない。


566:津島[saga]
2016/05/26(木) 23:48:36.07 ID:DmRot5ES0

そして正対するティーガーTへ、私達は駆け始めました。



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