過去ログ - 向日葵「………いい加減にしてくれません?」
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◆iIrYk5PFAs
[saga]
2016/04/06(水) 22:32:25.68 ID:Bk8sRgpx0
櫻子「へっへーん!わたしの勝ちっ!」
向日葵「ぜぇ、ぜぇ……あなた、本当に何なんですの……?」
信号のところで待ってくれていたようだ。膝に手をつき息を荒らげる向日葵を、櫻子は勝者の余裕で見下ろす。
櫻子「体力勝負でこの櫻子ちゃんに勝とうなど100万光年早いわ!」
向日葵「またベタなネタを……光年は距離の単位ですわよおバカさん」
櫻子「なっ……知ってたし!バカじゃないし!」
向日葵「はいはい。いいですからさっさと学校へ行きますわよ」
櫻子「むきーー!その『わたくしは付き合ってあげてるだけですわよオーラ』腹立つー!」
向日葵「ひっどいネーミングセンスですこと…」
いつもの日常。
何回と繰り返されたやりとり。
それを目で、身体で、言葉で感じ、向日葵は自然と笑みが漏れた。
―――なぁんだ、櫻子はちっとも変わってないじゃありませんの。
寝坊して人を待たせる図々しさも、勝ってすぐ調子に乗るところも、アホの子も。
昨日の夜、寝る前にあんなに感じていた恐怖が嘘みたいだ。
櫻子は、ここにいる。
ただそれだけの事実が、向日葵をこんなにも安心させるのだった。
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