2: ◆C2VTzcV58A[saga]
2016/04/06(水) 00:11:11.30 ID:euOV6e0mO
「なにか考え事か?」
資料を机に置いて、彼女に声をかける。
そうすると、向こうもパソコンの画面から視線を外して、こちらに顔を向けた。
「……どうしてわかったの?」
「ウンウン唸ってるのが聞こえてきたから」
「あ……そう? ごめんなさい、仕事の邪魔になっちゃった」
「たいしたことじゃないって」
真面目な性格の彼女は、ちょっとしたことでも大げさにとらえるきらいがある。
今も申し訳なさそうな顔で謝ってくるので、ひらひら手を振りながら笑いかけておいた。
「それより、俺が力になれそうなことなら話を聞くぞ」
「いいの? 作業中なんじゃ」
「ちょっと休憩。適度に息抜きを入れないとな。あ、ちなみにプログラミングの話なら他を当たってくれ」
それ方面の話は絶対に役に立てないので、最初から断りを入れておく。
そんな俺の反応を見て、泉はくすりと笑う。
「ありがとう。プログラミング関連の話じゃないから、ちょっと聞いてくれる?」
「わかった」
うなずいて、話を聞く態勢になる。
ややそこから間を空けて、彼女が小さな口を開いた。
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