過去ログ - 【モバマスSS】双葉杏、王さまになる
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1: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/11(月) 23:38:22.66 ID:Anqs7Uvq0
 
※ このSSには、オリジナル設定やキャラの崩壊が含まれます。

===1.「王さま、働かない宣言をする」

「そうか。なら今月もお前さんの給料は、少なくなっちゃうなぁ」

「だからさぁ。あれだけ曲を出して、グッズも山ほど売れて、ライブもお客さんが入ってるのに、
 どうして杏の取り分がこれっぽっちしかないのか。その点をキチンと話し合おうじゃんって言ってるの」

「答えは簡単。曲が売れて儲かるのはレコード会社、グッズが売れて嬉しいのはグッズ屋さん。
 ライブの方は他所よりも回数が少ないし、本気で不労所得を目指してるって言うんなら、
 もう少しやる気を出して頑張ってくれないと……」

「うっ……が、頑張らなくても楽して儲けれるからって、
 杏をアイドルの道に引っ張り込んだのはプロデューサーでしょ? これはそう、契約違反! 詐欺だよ! 
 だから訴えられたくなかったら、今すぐ私をここから帰すように要求する!」

 そうだ、不当な労働環境には、不平不満を申し立てる権利が労働者にはあるはずだ。
 私は宙に浮いた足をぷらぷらと揺らしながら、その事を目の前に立つプロデューサーに必死に訴えた。

SSWiki : ss.vip2ch.com



2: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/11(月) 23:38:53.23 ID:Anqs7Uvq0
 
※ このSSには、オリジナル設定やキャラの崩壊が含まれます。

※ また、このSSは以前建てものの、書いている途中で話を続けるのが難しくなってしまった
  『双葉杏「不労働賛歌」』のリブートになります。いわゆる、仕切り直しです。


3: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/11(月) 23:39:41.78 ID:Anqs7Uvq0
 
 けど、この冴えない風体をしたおっさんは私の話なんてどこ吹く風。
 ポケットから装飾の入った缶を取り出すと、その中から飴玉を一つ取り出して。

「まぁ、そう言うなよ。飴でも食べて落ち着けって」
以下略



4: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/11(月) 23:43:39.55 ID:Anqs7Uvq0
 
 プロデューサーの持つ缶の中には、宝石みたいにきらめく、色とりどりの美味しそうな塊がごろごろしてて。
 
 ごくり、と私の喉が鳴る。そんな私の反応を確認してから、
 プロデューサーは飴を自分の口に放り込むと、ころころと満足そうな顔で飴玉を転がし始めた。
以下略



5: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/11(月) 23:44:42.75 ID:Anqs7Uvq0
 
「わ、分かった! 分かったから杏にもその飴食べさせて! 
 そんできらりにもいい加減私を下に降ろすように言ってやってよ!」

 そうなのだ。私の139センチしかない小さな体は今、同僚の諸星きらりの手によって後ろから抱きかかえられ、
以下略



6: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/11(月) 23:45:36.18 ID:Anqs7Uvq0
 
「悪いなぁ諸星。双葉の『分かった』ほど信用のならないセリフもないからさぁ……。
 できたら出番が来るまではそのまま、コイツを見張っといて欲しいんだけど」
 
「お、鬼! 悪魔! ちひろさんでももう少し優しくしてくれるよ!」
以下略



7: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/11(月) 23:46:43.30 ID:Anqs7Uvq0

 うぅ、私は一体何を口走ってるんだか。聞いてるプロデューサーも呆れた顔をしてたけど、
 彼はポケットから新しい飴玉を取り出すと、なおも何かを言いかけた私の口の中にそれをむぎゅ、と放り込んできた。
 
「まっ、そういうことで後はよろしく。俺もまだ、やることがあるからさ」
以下略



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