過去ログ - サザエ「そして誰もいなくなったのね」
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111: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/05/03(火) 03:29:07.94 ID:BtC+c+Xt0
岩場を捜索しに行って、自分で死体を捨てておきながら、遺体などなかった、自分にはアリバイがあると主張するわたしの滅茶苦茶な自己弁護もすんなりと受け入れられた。しかし、誰かが冷静に考えれば、楽に看破されそうなペテンに過ぎなかった。そう思った私は、さっさと次の殺人を、劇的に起こす必要にかられた。

それでサザエのつぼ焼きである。

アイディアは、まるでシェフへのリクエストのように、サザエが前の晩に話していたのをそのまま使うことにした。

明朝、わたしはサザエの部屋を訪れ、ノックし、カツオの姿を見かけたと話した。
サザエが冷静でなければ、きっとついてくるだろう
逆であれば嘘を本当にして全員で捜索すればいい。
寝起きの状況も手伝ってか、サザエは前者だった。わたしは息もつかせずに(新聞紙で返り血を浴びないように工夫した)サザエを刺殺し、軽く床の血をふき取った後につぼ焼きにとりかかった。

この人が焼ける臭い、衝撃の前では、瑣末な証拠や事情などは人の記憶から消し飛ぶものだ。

サザエが焼けるのを確認すると、わたしは死体を、洞窟から砂浜とは反対方向の森に直通するスロープから運び、カツオを枝にくくりつけた。カツオの身体は洞窟で何度も殴って叩きにしていた。

そして洞窟に戻ってくては、海平の死体を砂浜に捨て、岩場の影で様子を見守った。

案の定、フネとマスオはふたりきりになって殺しあった。

体格で劣るフネが勝てる見込みもなく、彼女はマスオの手にかかって死んだ。私は一種の興奮を覚えていた。
それにしても、マスオがわたしの儀式に則って、フネをシップ処理したことには驚いた。彼にも、殺人者の血が流れていたらしい。

気を違えたマスオは自殺をしてくれた。
ほんとうは突き落とす予定だったが、手間が省けて助かった。警察は、自殺と他殺を上手く嗅ぎ分けると聞く。

ともあれ、これで誰もいなくなった。


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