過去ログ - サザエ「そして誰もいなくなったのね」
1- 20
67: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/05/02(月) 19:10:06.94 ID:OcwQl7p80



カツオ達と別れてからすぐの時だった。森を出たマスオは、砂浜から館の方へ登って来る人影を発見した。

以下略



68: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/05/02(月) 19:11:25.74 ID:OcwQl7p80
「畜生! わしが、ちゃんと監督するべきだった!」

「お義父さんのせいじゃありませんよ。僕の方こそ父親失格です。これじゃあサザエに顔向けが出来ません」

マスオは歯を食いしばり、込み上げる自責の念と戦っているようだった。涙の一つもこぼさなかったのは、義父の手前であったからかもしれない。
以下略



69: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/05/02(月) 19:12:56.25 ID:OcwQl7p80



フネは難物館の二階に居た。バタバタと忙しく客室を順番に回っていた。

以下略



70: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/05/02(月) 19:13:58.71 ID:OcwQl7p80



しばらくすると、また玄関で扉の音がした。今度はサザエだった。

以下略



71: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/05/02(月) 19:15:22.13 ID:OcwQl7p80
「いいえ、わたしたち三人だけだよ」

代表してフネが答えると、サザエは眉をひそめた。

「おかしいわね、岩場や砂浜にもいなかったわよ」
以下略



72: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/05/02(月) 19:16:09.13 ID:OcwQl7p80
どう考えてもおかしかった。

サザエの話によれば、彼女は森の口でマスオと別れたあと、一人で森の中を捜索し、そこを出て、砂場や岩場を捜し回ったという。

しかし結果として、サザエは誰も見ていないといった。
以下略



73: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/05/02(月) 19:16:57.22 ID:OcwQl7p80
「わたし、森に行って見てくるわ!」とサザエが叫んだ。

白昼鳴らしていた太陽が朱色に変わりつつあった。森の中は一層に薄暗さを増している。影が長く伸びて館へ迫っていた。

「待つんだサザエ」マスオが妻の手を取った。「もうすぐ日が暮れる。そうしたら森の中は危険だ」
以下略



74: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/05/02(月) 19:19:10.27 ID:OcwQl7p80





以下略



75: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/05/02(月) 19:20:17.06 ID:OcwQl7p80
「お義父さん」

「マスオくんか」

二人は歩み寄って、もう何も言わなかった。互いの姿を見ればわかる。なにか知らすことがあるなら、聞かずとも話し出すに決まっていた。
以下略



76: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/05/02(月) 19:20:46.30 ID:OcwQl7p80
突如、油断した彼らの心臓を止めるような悲鳴が響いてきた!

それは一瞬にして三人を緊張の糸で縛り付けた。直後、彼らは鳥威しを喰らったみたいに駈け出した。

「サザエの声ですぅ!」ギョッとした表情のマスオが叫んだ。
以下略



120Res/64.13 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice