過去ログ - 高垣楓「違いの分かるひと」
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18:名無しNIPPER[saga]
2016/05/28(土) 21:17:50.03 ID:z9b3uMXIo

 「何を今さら。酔いだけじゃなく焼きも回ってきたのかい?」

 「そうかもしれません。俺は、高垣さんの魅力を上手く引き出せないんです」

三人の表情が僅かに固くなった。

 「笑うと、素敵なんです。絶対、トップアイドルにだってなれるんです。でも」

 「プロデューサー」

高垣さんの声に、聞こえないフリをした。

 「駄目なんです。俺の力じゃ、この笑顔を」

 「私のっ」

焦ったように高垣さんが声を上げる。
眉を曲げて、まるで今にも泣き出しそうな表情だった。

……ああ。やっぱり俺は、駄目だ。
美人は泣いても美人だなんて、嘘っぱちだ。

 「あなたのせいじゃありません。私のせいです、プロデューサー」

 「……違う」

 「違いません」

 「二人とも、酔い過ぎだ」

東郷さんの声に意識を引き戻される。
気付けば三船さんに水を差し出されていた。
高垣さんと二人、一気に中身を飲み干す。


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