過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―4―
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◆P2J2qxwRPm2A
[saga]
2016/12/24(土) 12:40:55.71 ID:S6YpyFGu0
「……ルーナ、どこかに行っちゃうの?」
「うん。多分……。ちがうわ、絶対にどこかに行っちゃう。それも凄く遠いところに」
一度希望的なことを言おうとした。多分とか、もしもの話とか。冗談っぽくしようとして、でもそういう茶化しはしたくなかった。もう決まっている事、誤魔化すにはピエリとの絆は強すぎたから。それがほつれてしまうかもしれない。
告げてからそう考え、怯えて顔を下ろすと真剣なピエリがそこにいた。子供っぽいその顔は、今は真摯に向き合う瞳を携えている。
「ピエリ……?」
「大丈夫なの。ルーナ、心配しないでなの」
腕を抱く力がさらに増した気がした。赤と赤が重なって混じり合うように、ピエリの髪にルーナの髪が触れる。毛先が静かにピエリの頬に触れると、どこかくすぐったそうに笑顔が戻り始める。
だから、こうやって覚悟を決めて口にしたルーナの方が腑に落ちないという顔をした。
「どうして、そういう顔できるのよ」
「そういう顔ってどういう顔なの?」
「その、別に気にしてないみたいな顔よ。あたしがいなくなっても、寂しくないように見えるっていうか……その……つまりそういうことよ」
「どういうことかわからないの。でも、ルーナがどこかに行っちゃったら、ピエリとっても寂しいのよ」
「言葉と顔が合ってないって言ってるのよ。寂しいんだったら、そういう…顔しなさいよ……」
「……だって、今ルーナはピエリの隣にいるの……。こうやって――」
腕から離れたピエリがルーナを正面から抱きしめて胸に耳を当てる。突然の行動にルーナは言葉を失っていたが、それに構わずピエリは言葉を紡いでいく。
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