過去ログ - 男「リビングデッド・ジェントルマン」
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58: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2016/07/20(水) 19:30:09.11 ID:CQzb48lm0
少年「さて、こっからは電車一本だ。何か知りたい事は?」

青年「男さんには、一体何があったんですか?」

少年「……」

あいつはとある集落に生まれてな、そこには性質の悪い神が居座ってたんだ。

そいつは毎年ガキを生贄として捧げさせたそうでな、男の恋人がついに選ばれちまった。

だが、男はただのんびり生きてきた訳じゃなかった。その神をぶっ殺すために、悪魔に命を売ったんだよ。それもかなり強力な奴な。確か……ベルゼブブとか言ったか。

命を渡す代わりに、神を殺す事に成功し、男は死ぬ……はずだった。

しかし、今度は神が男に呪いをかけたんだよ。「死ねなくなる呪い」をな。

男「何故、神はそんなものを……?」

少年「簡単だよ。死ねないっていう「無限の苦しみ」を奴に与えたんだよ」

少年「自分の消えかけの命を代償にして、神はそれを男に掛けた」

少年「……まあ、俺も男から聞いただけだから、断言は出来ねえけどさ」

青年「それで、男さんはどうするつもりなんですか?」

少年「……ある洞窟に向かってる。人が立ち入れねえような山奥にある洞窟だ」

少年「そこには、何て言うか……関わっちゃいけねえもんが封じ込められてる。神とか悪魔とか、そんな次元のもんじゃねえ何かがな」

青年「……それに呪いを解いてもらうんですか?」

少年「んな訳ねえだろ。簡単さ……呪いが干渉出来ねえような力で文字通り「消されに」行くんだよ」

青年「……つまり、自殺させに行くんですか!?」

少年「それが奴の望んでいる事だ。それに、呪いを解いてもどうせ死ぬだろ? まさか生き返れるなんて甘い事思っちゃいねえよな」

女「でも、案内してくれたって事は、死んでほしいけれど、死んでほしくもないんでしょ?」

少年「そうだな。俺の甘い所だ」チッ

少年「男が消えるのが最も良い事だ――俺達のエゴで延命させる権利は無い」

少年「今は女の治癒があるから、普通に日常生活を送っちゃいるが……最初会った時、奴はボロボロだったろ?」

少年「ユニコーンが長寿って言っても、いつまでも付きっきりって訳にもいかねえし。お前が居なくなったらどうするんだ?」

少年「俺はあいつに死んでほしい。だが、お前にも何かする権利がある。あいつと会ってどうしたいか、考えておくんだな」

青年「……」


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