過去ログ - 速水奏「The Dark Side of the Moon」
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7:墓堀人[saga]
2016/07/01(金) 12:34:38.23 ID:kj4bVlfs0
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それから1週間が経ち、返事を出せないままに例の葉書を仕舞い込んだ私がいる。

結局今日も浮かない気分のままにレッスンスタジオの廊下を歩いていた。

自分で振った女に結婚式の招待状を送る男の気持ちとはどんなものだろう。

理解出来ないどころか、理解しようとすればするほど苛立ちが沸いてくる。

彼の性格上、自分の幸せな姿を見せ付けたいというような嫌味ったらしい理由では無いだろうが、その無神経さに余計に腹が立つ。



全く…そういうところは変わらないのね。



心の中で懐かしい温かみが沸いてくるが、厳しい冷風がそれをさらっていく。

とにかく、こんなのさっさと断ろう。そしてその日はどこか楽しいところに遊びに行ってやろう。

この一週間そんな事を思っては躊躇って、結局返事を出せずにいた。

もやもやした不快感を抱えつつ、更衣室のドアを開いた。

するとそこには、久しぶりに見る顔がいた。



「あら…奏さん……おはようございます…」


同じ事務所の同僚、鷺沢文香だ。


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