過去ログ - 吹雪「はやく辞めてくださいよ司令官」 提督「吹雪さんこそ」
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115: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/09/28(水) 00:37:19.42 ID:MuKRWnx20
 初月は提督の執務室の前に立った。改めて辺りに他の艦娘がいないのを確認する。
 ここに来るのはこの鎮守府に到着した時以来だ。あの時のように、しかし、あの時とは全く違う理由で緊張が全身を包む。
 まず、提督は自分達の味方だろうか。それとも吹雪に味方をするのか。
 そして、仮に味方であったとしても自分の要求を受け入れてくれるだろうか。

(……可能性は、そこまで低くはないと思う……しかし)

 あんな態度を吹雪が取っている以上、二人は対立関係にあってもおかしくはないが……。それでも二人は長い付き合いのはずだ。
 ここに来て日が浅い自分達には、二人の関係はまだつかみかねているところがある。
 どちらにせよ。
 このタイミングで要求をすれば、自分達の意図は露骨に伝わるだろう。だから本当はまずい。しかしもう時間はない。
 ダメだった時のことも考えてはある。早く済ませてしまうことにする。
 初月は、執務室の扉をノックする。

「駆逐艦娘の初月です。お時間よろしいでしょうか」
「初月さん? 少し待っていてください」

 その言葉に、初月は無意識に扉の向こうを探っていた。

(電話……?)

 内容までは聞き取ることができなかった。いったい誰と話していたのだろう。

「お待たせしました。どうぞ、初月さん」

 提督の声を聞いて、初月は思索を打ち切る。今はとりあえず関係ないはずだ。今は提督自身と向き合わなければならない。

「失礼します」


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