過去ログ - 吹雪「はやく辞めてくださいよ司令官」 提督「吹雪さんこそ」
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138: ◆36ujqGfUl2[saga]
2016/10/12(水) 00:19:40.95 ID:WjS2YlCB0
 同時刻。

 親潮と初月は二人で、格納庫へ艤装の受け取りへと向かっていた。

 彼女たちはお互いへの連絡を識別信号の操作で行っていた。艦娘が発信している信号に強弱をつけ、そのパターンを暗号化することで、自分たちにしかわからない通信になる。
 他の艦娘が本気で感知しても露見することを避けるため、微弱な操作に留まっていたが、親潮側の受信能力が高かったため、少なくとも初月から親潮への通信は問題なく行える。
(もっとも他の艦娘たちはプライバシーを尊重していたため、実際にはその必要はなかっただろう)
(部屋に潜り込むのは吹雪の中ではグレーゾーンであり、グレーならついやってしまうのが吹雪でもあった)
 初月が許可をもらったことを信号で伝え、それを受け取った親潮が部屋を出た後にタイミングを合わせて合流し、こうして廊下を歩いている。 

「……あっさりと許可がもらえたんですね」

 親潮はいぶかしげ、というよりはっきりと疑っている顔をしていた。
 無理もない。自分だって、こんなにあっさりと許可が下りるとは思わなかった。

「提督は僕たちの味方なんだと思う。あてにはできないけれど」
「……確かに、あの人の態度は司令に対してはずいぶんと辛辣でしたね」
「深刻な対立があるのかもしれないな……」

 なんとかこれを利用できないか、と二人は話し合ってみたが、結局は状況がまだ不透明に過ぎて、具体的な行動に繋がる結論を出すことはできなかった。
 他の艦娘たちとも、もっと話をしてみるべきかもしれない。ただ、時間はない。
 期限は明日の19時なのだ。


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