過去ログ - 開かない扉の前で
1- 20
108:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 23:43:49.67 ID:MgYlpmbSo

 少し歩いたとき、後ろから、「ねえ、待って」と声を掛けられた。

 さっきの女子が、教室から飛び出してきた。
 落ち着かないみたいに視線を揺らしながら、僕に何かを言おうとする。

「……その、ごめん、ね?」

 どうして彼女が謝るのか分からなくて、僕は戸惑った。
 
「いいよ、べつに、気にしてないから」

 もちろん嘘だったけど、嘘だからどうなるというものでもない。
 
「あのさ、碓氷くん」

「なに?」

「えっと、その、さ」

 彼女は何かを言いかけたけど、結局何も言わなかった。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
992Res/853.12 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice