847:名無しNIPPER[saga]
2017/11/04(土) 23:55:03.88 ID:rBhi7b25o
◇
「――あのな」
と、声がした。
「なに寝てるんだ、こんなところで」
それは、"明"らかに他の声とは違っていた。
「必死に探してたこっちがバカみたいだろうが」
わたしは、ほとんど考える暇もなく、瞼を開いていた。
ほのかにあたたかい光が見えた。
深い暗闇を、その小さなあかりはやわらかく削り取っている。
ライターの炎。
その火を握っているのは、ケイくんだ。
寝転んだわたしの傍に、彼は座り込んでいる。
「……なんで、戻ってきたの」
「……戻る?」
いかにも不審げな顔で、彼は首をかしげた。
「さっき……」
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