過去ログ - 開かない扉の前で
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9:名無しNIPPER[saga]
2016/07/04(月) 00:22:26.92 ID:BFmKl9Djo

 ケイくんはまたバカにするみたいに笑った。

 べつにわたしだって、どうしても彼にお礼を言ってほしいわけではなかった。
 ただどうでもいい思いつきをぺらぺらと並べてみただけだ。

 本当のところなんでもよかった。

 彼が返事をよこすかどうかさえどうでもよかった。ただなんとなく口が止まらなかっただけだ。

 わたしのそういう傾向については、たぶん彼も見透かしていると思う。

 放っておかれると、中身のない言葉を延々と、だらだらと、並べ始める。

 それはひょっとしたら、内面のからっぽを見透かされまいとする自己防衛なのかもしれない。




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