162: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/08/14(日) 00:32:38.00 ID:zSRVS9Wi0
他鎮守府の艦娘が、二人共風呂場で手を合わせ力んでいる姿を目撃した入浴後。
部屋に戻った二人は、前日と同じく、それぞれのベッドでまったりと過ごしていた。
前日と変わった事と言えば、疲労によりゲームをする余力が残っていなかった程度。
北上の方はと言えば、時折携帯をいじっている様子である。
ちらりと見えた壁紙には、緑色の通知。
時刻は2005。相手が誰であるかは、それだけで理解出来た。
そして北上はちらりと夕張の方を見ると、ふふ、と勝ち誇った笑みを浮かべた。
その瞬間、どこぞのローカル番組の如く、夕張の脳内でカチッと固い音が響く。
“あんにゃろー…私がいないからって寝泊まりしてるっぽいし〜〜!私とも仕事以外の話をしろー!”
夕張の方にも連絡は来るには来るのだが、そちらは完全に仕事の報告のみである。
今朝来ていた通知に至っては、試作品出来ましたの一言のみ。ログに残っていた時刻は、深夜を回った頃だった。
「ケイくんですか?」
「そー、昨日大変だったみたいだねー。演習組、大井っちに相当ボコられてたって。ケイちゃん、ちゃんと帰ってるかなー?」
「帰ってないと思いますよ?昨日1時とかにライン来てましたし。」
「へ、へー……そんな時間に何してたのかなぁ?」
「あれ?知りませんでした?また何か作ってたみたいですよ。」
「昨日、9時半にはおやすみですーって来てた……。」
北上に気を遣ったのと、久々にやりたい放題できる事にテンションが上がっていたのと。
恐らく両方ではあろうが、どうやらケイは、昨日は早々に北上との連絡を切り上げてしまったらしい。
しかし完成の報告は、夕張にはちゃんと来た。
ケイが勝手にやっているとは言え、仕事の一環なので、夕張に連絡が来るのはある意味当然なのだが。
北上は、どうやらそれが相当気に入らず。
一方夕張はと言うと、ほのかに顔が綻んでいる。
そして何やら笑顔になった北上はゲーム機を取り出すと、人差し指と中指を立て、夕張に向けてクイッと2回動かした。
「夕張ちゃーん…昨日の続きやろっかー……。」
「お?やります?今夜で勝ち逃げはストップですねー。」
「アタシのクッパは全てを吹っ飛ばす…!」
「赤いヘイホーに追い付ける奴は誰もいない…!」
結果は、破竹の勢いで夕張がボコボコにされて終了したとの事。
そして夜も更け、二人が寝静まった後の事だった。
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