213: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/08/31(水) 14:04:02.83 ID:eYC625WV0
北上と夕張が合宿に出掛け、5日が過ぎた頃の鎮守府。
ケイはいつもの如く、黙々と作業に励んでいた。
ここ数日は夕張もいなければ、北上が遊びに来ることも無い。
特に会話も無く日々の仕事をこなし、居残りをした所で咎める者もいない。
214: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/08/31(水) 14:06:43.20 ID:eYC625WV0
長い昼寝の後は、独特な感覚を彼にもたらしていた。
頭はすっきりしているのに、まるで現実感の無い、冷たい水のような静寂。
その静寂は、何故かノイズが鳴るような落ち着かなさを彼に与えている。
215: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/08/31(水) 14:09:38.93 ID:eYC625WV0
『もしもし?珍しいねー、ケイちゃんから電話なんて。』
「ああ、今日は半休喰らってたんで。たまにはいいかなって。」
216: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/08/31(水) 14:12:30.22 ID:eYC625WV0
「いやー、ケイちゃんも元気そうで良かったよ。お寿司の件はたっぷり訊いといたけどねぇ……ふふふ。」
「女子の食い物の恨みは恐ろしい、と学んでくれるといいですねー。全くもう、ズルいんだから。」
217: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/08/31(水) 14:14:42.08 ID:eYC625WV0
「では、こちら卒業証書となります。
××鎮守府のお二人は別で免許をお持ちですので、本試験は学科免除となります。
218: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/08/31(水) 14:17:19.63 ID:eYC625WV0
その日の夜、時刻2130。
ケイが工廠にこもっていると、今度は携帯に何やら着信がある。
219: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/08/31(水) 14:20:14.75 ID:eYC625WV0
「やーだー!ケイちゃんの部屋行くー!」
220: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/08/31(水) 14:23:55.32 ID:eYC625WV0
「重いし酒臭いっす。リバースは勘弁してくださいよー、出すなら袋で。」
「つーめーたーいー。北上様の帰還だよー。喜びなよー。」
「幼児退行してなきゃ喜びましたよー。ほら、揺れると吐いちゃいますよ?降りた降りた。」
221: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/08/31(水) 14:26:15.88 ID:eYC625WV0
「………わかりました。ところでユウさん、車買うんですか?」
「ん。どうしよっかなーって。あれば便利だけど、ベスパでも足りるっちゃ足りるんだよねー。」
「日頃の足なら、軽が良いんじゃないですか?それか軽のボディに白ナンの排気量のとかもあって……」
222:名無しNIPPER[sage]
2016/08/31(水) 17:22:21.73 ID:lDknBADno
乙
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