497: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/02/25(土) 04:00:15.95 ID:qVzOFIDxO
「“アッちゃん”…どこまで知っとった?キミなら転居歴から出生地、全部見る権限持っとるはずや。
あの二人が近所だった事ぐらい、知るには造作も無いやろ。」
「北上の異動の話からだな…他にも家族構成や歳、その辺のデータとケイの話照らし合わせりゃ、まず間違いねえと思ったよ。」
「……北上が、ケイ坊に執着しとったんも全部か?なんかやらかす可能性も?」
「ああ。使えると思ってな。
憎悪と守るべき者ってなぁ、戦場に於いては兵士の最高のスパイスだろ?
あいつぁ恨みもあって、ケイを守りたいとも思ってた。そんでケイもああだ。
あいつらはよく働いてくれたよ…お陰でこの戦争は勝てた。」
「じゃあキミは、全部わかってて放っといたんか…。」
「ご名答!北上は暴走を制御さえ出来れば、最強の駒だ!そしてストッパーたるケイも同じく、最高の整備でもってそれをサポートしてくれる…。
そこで駄目押しの夕張だぁ…ケイの事好きだったのは予想外だったがよ。
良い具合にあいつは、あの二人を掻き回してくれたよ……ギリギリでこそ、兵はより強くなるってなぁ!
へへ…そいつをwin-winって言わねえで、何て言うんだよ?」
「……………っ!」
直後、彼の胸元は軋みを上げた。
下から伸びる手はギリギリと襟を締め上げ、彼の頭を否応無く下へと下げる。
その先にいた龍驤は、戦場以上に獰猛な目を浮かべていた。
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